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Gamelan Marga Sari -Blog-

*ガムラン マルガサリ*のメンバーによるブログです.
ありえへ~ん 一口1000キロ
7月3日
9時すぎに関空で、中川真さんと待ち合わせ。イミグレーションを通過後も、真さんはマックを開いて、「助成金ムニャムニャ、霞ヶ関のゴチャゴチャ・・・、」とか言いながらパチパチやっている。ガルーダは定刻出発。阪急電車と原発関連本を交互に見ていると、デンパサール到着。国内線ロビーは大混雑。ジャカルタへの便は、一度下りたけど同じ飛行機だった。ちょっとした印を覚えていたのだ。なので、途中だった阪急電車を見るが、やっぱり眠たくなってしまう。

タクシーでジャカルタ市内のチキニを目指すが、運転が異常に荒っぽい。高速の測道!!をガンガン飛ばす。荒い運転には慣れているけど、思わず真さんとシートベルトを探した。結局無かったけど・・・。でも、運ちゃんは悪い人ではなかったみたい。ドメスティックな感じのホテルにチェックイン。シャワーをして、ホテルの前で、クイチャウ・クア(きしめんの具沢山風)を食べる。

7月4日
早朝に、アザーンで目が覚める。ジャカルタのは、ジャワよりずっとうまいなあ。節回しも違ったみたい。寝直して、8時前に起きる。真さんがベッドでムニャムニャ言っている。「ありえへん、ありえへ~ん。」聞いてみると、日本でふとんでゴロゴロするなんて、「ありえへん」そうなのだ。たかだか20分程の事なのに。おじさん、働き過ぎでっせ。

朝食ビュッフェ。ドメスティックなビジネスマンと家族連れ。学校が、年度の変わり目の休暇中なのだ。10時にIKJ(ジャカルタ芸術大学)でアポイントがあったので、荷物をホテルに預けて、バジャイ(インド由来のバイクタクシー)で向かう。が、ほんとは歩いていけるくらいの距離だったみたい。でも、久々のバジャイだった。

TIM(イスマイル・マルズキ公園)の中にある小さなキャンパス。TIMに前に来たのは、20年近く前にテアトル・コマの芝居を見た時だったか・・・。オフィスでは、学長以下、先生と学生が迎えてくれた。秋に、マルガサリと合同公演をするので、その打ち合わせ。階下の図書館では、ISI(インドネシア芸術大学ジョグジャカルタ校)で一緒だったリニさんが働いていたので、再会。facebookのおかげ。リニさんがfacebookに写真をアップしてくれたので、連絡ができなかったイウィンさんにも、これから行くジョグジャの人にもジャカルタの様子が伝わった。

先生たちと、植民地時代のオランダ人宅を改装したレストランへ。インドネシア料理という事だけど、トムヤムクン風スープなどがおいしかった。らっきょのサラダなんて、インドネシアでは始めて食べた。一旦ホテルへ戻って荷物をピックアップして、ジャカルタの目抜き通りにある国際交流基金へ。かつてガムランもやっていたボスの金井さんと会うはずだったが、うまく会えなかった。なぜか、ジョグジャの現代音楽作曲家のアスモロさんの親戚の女の子が受付嬢をしていて盛り上がった。うー、狭い世界。

国内線に乗ってやっと我がカンプンへ。珍しくイウィンさんの弟のアンバルが迎えに来てくれていた。ジョグジャの我が家では、下宿している野村誠さんと公美子さんと若き作曲家のギギーさんが待っていてくれた。誠さんと公美子さんと3人で、真さんの定宿アリーズへ。ミー・ゴレンを食べながら、明日以降の予定を確認。

7月5日
今回の旅の一番の目的は、野村誠さんと一緒に、ジョグジャの小学生とアーティストとWSを通して作品を制作し、Festival Musik Kreatif Anak-anak(こども創造音楽祭)にゲスト出演する事だ。誠さんが事前に何度も訪れていたマングナン小学校のこどもと、西洋音楽の作曲家のギギーさんとガムランの作曲家のウェリーさんと、コラボする予定。

9時に、ジョグジャ郊外のカラサンにあるマングナン小学校着。まずは、受け入れの先生であるダルーさんと校長先生にインタビュー。ロモ・マングン(マングン翁)という建築家が設立したユニークな教育をしている学校。民家を借り受けて、教室にしている。学校と近所の家の間には、柵も無い。制服も無い。貧しい家のこどもは、授業料も無いそうだ。生徒数は百数十人。この間訪問した元教員の音楽家池田邦太郎さんはマングナン小学校にきて、「ここは先生の天国だ!」と叫んだそうだ。先生がそう思える学校じゃなきゃ、生徒はもっとつらいだろう。

今回一緒にやるのは、高学年の十数人。中庭で、男の子たちと一緒に踊ろうと試みたけど、ちょっと恥ずかしいみたい。いつも自分たちがやっているジャティランという張り型の馬にまたがってするダンスを見せてくれる。そこに絡んで、すこしずつ一緒に踊れるようになった。誠さんの案で、女の子たちとは将棋作曲をやってみる。こっちは、すんなりドンドン曲ができた。

真さん、誠さん、公美子さんと僕の4人で、ティモホ通りにある「コロニアル」というインド料理屋へ。ここは、別にコロニアル風という訳ではなく、日本にあるようなインド音楽がかかるインド人コックのいるカレー屋さん。ナンもあって、ほうれん草とチーズのカレーとかマトンのカレーとか、とてもおいしい。なのに、何を勘違いしたか、真さんが「ビーフン」を頼んでしまい、せっかくインドまで行った舌が、一口食べるごとにインド洋を1000キロ引き返して来て、3口でジャワに戻ってしまった。

15時からは、ガムランの神様だった故チョクロワシトさんの家へ。1970年代からガムランを勉強している中国系アメリカ人のアレックスさんの新曲の練習。演奏する人が60人必要らしく、いろんな人がかり出されている。スボウォさんや留学中の大石まみちゃんもボナンのところに座っている。スレンドロ音階の2の音から始まり、最終的には全鍵盤が同時に打ち叩かれる作品。とてもいい音だった。アレックスさんが、時間表示を出すところはホセ・マセダの「ウドロウドロ」のようだったが、アレックスさん自身のからだが鍵を握る作品のようだった。

(まだまだ続く)
(佐久間新)


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