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人間国宝さん、そしてスルメ
1月26日
よくなじみのある顔の人が、よくなじみのある場所へ入ってきたけど、組み合わせがおかしい。円弘志さんが、石橋のジャワ舞踊の教室の入り口で肩をすぼめてニヤニヤしている。どうぞどうぞと入ってもらった。テレビのクルーも一緒。こちらは、僕とイウィンさんとブナとバミオこと西岡美緒さん。取材したいという連絡はあったんだけど、詳しいことは聞いていない。テレビのことなので、行き当たりばったりで街をぶらぶらすると言っても、下見や根回しがあるんだろう。僕らは、この時間にここで待機することにはなっていた。

まずは、何これっ、ちょっと踊ってみてくださいよ、って感じで円さんが言うので、じゃあ、まあ自由に少し、って感じでバミオのグンデルで少し踊ってみる。その後、インタビューされたり、湯気ダンスも少し。イウィンさんはいつもより厚化粧、ブナは緊張気味。ほぼぶっ通しで50分ほど撮影。近くで見る円さんは、目元に膜がかかっているようで疲れている感じがした。「とんでとんで・・・」がはやったのは僕が小学校の頃だから、もう30年以上前のことだ。確か、僕が通っていた中学校の校区に住んでいて、メダカを飼っているという話を聞いたことがあった。膜の向こうの目の表情は読み取りにくかったけれど、即興ダンスや湯気ダンスを結構本気でおもしろがってくれているようだった。

炊飯器の湯気でダンスしながら、止まらなくなってきたところで円さんが、「後20秒でまとめてくださいよ。」っていうので、なんとかまとめたところで、「はいっ、となりの人間国宝さん!」とステッカー登場。テレビなので、いったいどう編集されてどれくらい放送されるのかは分からないけれど、なかなかおもしろかった。関西テレビの「よーいドン」という番組で平日の午前中にやっている。放送は2月の中旬とのこと、また決まれば、告知いたします。円さんが帰った後も、クルーが残って撮影の続き。この日は、堺の祥の郷でワークショップがあったので、僕はあわてて出発。

阪大で、本間直樹さんと西村ユミさんをひろって近畿道を南へ。18時30分前、元は個人の別荘で住宅地にひっそりと建っているデイサービス祥の郷に到着。玉地雅浩さんと西川勝さんはすでに到着していて、この日はさらに志賀玲子さんと井尻貴子さんも来ていた。総勢7名の大所帯、祥の郷側のスタッフは4人!!もともと西川さんとスタッフ長の細川鉄平さんが意気投合しているところに、阪大で「からだトーク」というシリーズをしていた僕らのチームが関わることになったのだ。とりあえず、僕が好きなことをすればいいことになっていたので、「トイレットペーパーダンス」「ひたすら歩くワーク」「床を鳴らす即興」など、これまで3回はかなり自由にやってきた。今日が4回目で、一応一区切りになる。

前にも紹介したけれど、細川さんが前回のことをブログで紹介してくれている。
http://ameblo.jp/syounosato/

これとは別に、たんぽぽの家では、『言語から身振りへ』ふれあう回路開発事業が行われていて、僕はそこのメンバーになっている。このプロジェクトでハンドブックを作成することになっていて、その取材で志賀さんがやってきていたのだ。とまあ、いろいろいきさつはあるんだけど、みんなでからだを動かす、というのが集まった目的である。玉地さんのアイデアで、「身体と身体をひっつけて動く、ひっつかないように動く」というアイデアを元にスタートした。狭い応接室でおとなが10人以上入り乱れてくんずほぐれつの大騒動に。僕の役割は、その中でからだにわき起こるおもしろい感覚が無いか、ダンスにつながるヒントが無いかということに感覚を研ぎすまし、ここだと思った瞬間にダンスへのキラーパスの出すことなのだ。

ワークショップ終了後、志賀玲子さんの仕切りでのおしゃべりになった。西川さんはコンテポラリーダンスグループのコンタクトゴンゾのよき理解者としても知られてるんだけど、細川さんは西川さんと出会って、デイサービスでのリクレーションを全くやめてしまった。老人たちに何かを押し付けるのが嫌になったのだ。しかし、日がな一日老人とつきあう、簡単なことではない。大きな変化だったろう、働いているその他のスタッフも大変だっただろう。志賀さんのスタッフへのインタビューが進む。2回目の「ひたすら歩くワーク」をした後、スタッフに変化があったという。足音が大きいと指摘されたスタッフは音が鳴りにくい履物に変えた。歩き方が変わった。コップを置く音にも気を使うようになった。外部の看護士が乱暴に血圧計のスタンドを引きずる音に老人たちがおびえている様子気がついた。ふすまを挟んだとなりの部屋で動く気配が分かるようになった。といった感想が出た。

また、「トイレットペーパーダンス」や「床を鳴らす即興」のような何気なく遊んでいる中から、合図も無くいつのまにかパフォーマンスがはじまったという経験から、日がな一日一緒にすごす老人の何気ない動作に面白みを感じられるようになったり、つねり合いをしながらおじいさんとコミュケーションをはかれるようになったり、会話は出来ないおじいさんと目配せだけで一緒にトイレに行けるようになったり、という話が次々と出てきた。なんとうれしいことだろう。僕自身がダンスとして楽しんでいることが、確かに介護の現場でも面白みになりうるのだ。役に立つからうれしいんじゃなくて、人や環境やまわりとコミュニケーションすることが、ダンスにとってもとても大切だから。逆に、介護のベテランはコミュニケーションの達人だろうから、僕らダンサーが学ぶこともたくさんあるだろうし、一緒に踊ったら楽しいだろうなあ。志賀さんが言った。佐久間さんはスルメみたいだね。他の人がもう味が無くなったと言っても、まだまだおいしいと言ってずっとしがんでるもんね。感じて味わいつくすダンス。

数回のワークショップで驚くべき変化である。どこの施設でやってもこんな変化や反応があるというものではないだろう。けれど、やる気のあるスタッフがいて、西川さんと細川さんのような出会いがあって、からだを動かすことから生まれる実感に根ざした発想の転換とがあれば、意外と簡単に大きな変化が生まれるのかもしれない。いま、井尻さんが中心となって進めているたんぽぽの家のプロジェクトのハンドブックを作成しているところ。僕も来月に、砂連尾理さんと荒井英夫さんとの座談会や本間直樹さんとの対談をする予定なので、もう少しいろいろ考えたいと思っている。
(佐久間新)

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