1月17日
休み明けの寒い朝というのは、16年前と同じ。震災から数年間は、連休明けの朝になると揺れた感覚がわき上がったが、いつの間にかそれはなくなった。昨晩、豊中の実家から買ったばかりの真っ赤なカローラで、上から横から下から舞い上がる雪がヘッドライトに照らされるのを眺めながら、山道をグイグイ上がった。路面がみるみる白くなる、パウダースノーなので、行けるかなと思ったが、自宅まで3キロの上りで少し滑りはじめた。平らなところに停めないとジャッキアップが出来なくなるので、反対車線の消防署前の駐車場に滑り込んだ。
ハッチバックのドアを開けて、ジャッキとチェーンを出した。前のビスタに比べるとずいぶん軽い。ダンスをするのに腕の筋肉はあまりいらないが、ジャッキをあげる時はマッチョな人に憧れる。消防署員が遠目に見ていたので、手際良くやろうとするが、チェーンの端のフックの金具がない。手はどんどんかじかんでくるし・・・、内側と外側を入れ替えて、金具なしで、噛み合わせたチェーンに直接ゴムの輪っかの留め具を引っ掛けた。長距離だと危ないが、自宅までなら大丈夫だろう。
そして今朝。しもた、水が出ない。凍結防止に細く出していたが、細すぎて止まってしまったようだ。朝ご飯は冷凍の豚まん。風呂の水をストーブで暖めて、洗顔と歯磨き。やかんの水を沸かしてコーヒーを飲む、ブナの牛乳は電子レンジ。いつも一緒に行っている姉妹も車で送って行ってもらうと言うので、ブナも送ることに。普段よりのんびりの朝になった。
昼ご飯は、ストーブの上にあるおでんだけど、ご飯がない。そうだ米を泉に研ぎにいこう。ざるに米5合を入れて、やかんも持って泉に向かった。ギッシギッシ言わせながら進んでいくと、イノシシらしき足跡がある。夜中に散歩したんだろうか。小股で、さっさっさっと小走りで散歩した感じ。その先では、3、4センチの間隔の平行線が走っている。時々線が折れ曲がっている。なんだろう・・・、たぶんカラスじゃないかな。雪が深いので、ジャンプしても雪から出ずに線になっていく。微妙で繊細な直線が面白い。

田んぼの横を抜けると泉がある。横の倉庫には、50センチ以上もあるつららがたくさんぶら下がっているのに、泉のまわりは雪がほとんど積もっていない。コンクリートの升から伸びた水路に流れる水から、ああ!湯気が立ち上がっている。思わず手を入れると、あたたかい!かじかんでいたからだけど。温泉のように、というとオーバーかもしれないが、ほんとにあたたかい。日差しが出てきているので、あちらこちらから溶けはじめたしずくの音が聞こえる。水が流れる土管からもゴボゴボッといい音が聞こえる。

上を見上げると、竹と杉がまっすぐ青空に向かっている。音もなく、雪が葉を滑り降りる。木漏れ日に照らされたところでだけ、金色に光る。細かな粒子が落ちていく。時折、少し大きなかたまりも落ちていく。米を研いで、やかんでそっと上澄みをすくって、こけないようにゆっくりと歩く。雑草の上に乗った雪で滑りそうになると、ススッとステップが生まれる。さっき作った行きしなの自分の足跡を観察しながら帰った。
休み明けの寒い朝というのは、16年前と同じ。震災から数年間は、連休明けの朝になると揺れた感覚がわき上がったが、いつの間にかそれはなくなった。昨晩、豊中の実家から買ったばかりの真っ赤なカローラで、上から横から下から舞い上がる雪がヘッドライトに照らされるのを眺めながら、山道をグイグイ上がった。路面がみるみる白くなる、パウダースノーなので、行けるかなと思ったが、自宅まで3キロの上りで少し滑りはじめた。平らなところに停めないとジャッキアップが出来なくなるので、反対車線の消防署前の駐車場に滑り込んだ。
ハッチバックのドアを開けて、ジャッキとチェーンを出した。前のビスタに比べるとずいぶん軽い。ダンスをするのに腕の筋肉はあまりいらないが、ジャッキをあげる時はマッチョな人に憧れる。消防署員が遠目に見ていたので、手際良くやろうとするが、チェーンの端のフックの金具がない。手はどんどんかじかんでくるし・・・、内側と外側を入れ替えて、金具なしで、噛み合わせたチェーンに直接ゴムの輪っかの留め具を引っ掛けた。長距離だと危ないが、自宅までなら大丈夫だろう。
そして今朝。しもた、水が出ない。凍結防止に細く出していたが、細すぎて止まってしまったようだ。朝ご飯は冷凍の豚まん。風呂の水をストーブで暖めて、洗顔と歯磨き。やかんの水を沸かしてコーヒーを飲む、ブナの牛乳は電子レンジ。いつも一緒に行っている姉妹も車で送って行ってもらうと言うので、ブナも送ることに。普段よりのんびりの朝になった。
昼ご飯は、ストーブの上にあるおでんだけど、ご飯がない。そうだ米を泉に研ぎにいこう。ざるに米5合を入れて、やかんも持って泉に向かった。ギッシギッシ言わせながら進んでいくと、イノシシらしき足跡がある。夜中に散歩したんだろうか。小股で、さっさっさっと小走りで散歩した感じ。その先では、3、4センチの間隔の平行線が走っている。時々線が折れ曲がっている。なんだろう・・・、たぶんカラスじゃないかな。雪が深いので、ジャンプしても雪から出ずに線になっていく。微妙で繊細な直線が面白い。

田んぼの横を抜けると泉がある。横の倉庫には、50センチ以上もあるつららがたくさんぶら下がっているのに、泉のまわりは雪がほとんど積もっていない。コンクリートの升から伸びた水路に流れる水から、ああ!湯気が立ち上がっている。思わず手を入れると、あたたかい!かじかんでいたからだけど。温泉のように、というとオーバーかもしれないが、ほんとにあたたかい。日差しが出てきているので、あちらこちらから溶けはじめたしずくの音が聞こえる。水が流れる土管からもゴボゴボッといい音が聞こえる。

上を見上げると、竹と杉がまっすぐ青空に向かっている。音もなく、雪が葉を滑り降りる。木漏れ日に照らされたところでだけ、金色に光る。細かな粒子が落ちていく。時折、少し大きなかたまりも落ちていく。米を研いで、やかんでそっと上澄みをすくって、こけないようにゆっくりと歩く。雑草の上に乗った雪で滑りそうになると、ススッとステップが生まれる。さっき作った行きしなの自分の足跡を観察しながら帰った。
(佐久間新)
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