11月2日と9日に、2週連続して2コマずつ阪大で授業をしました。たまたまふたりの先生に頼まれたのが同じ日になったのでした。朝は、インドネシア語学科の福岡まどかさんに、夕方はコミュニケーションデザインセンターの西村ユミさんに。
2日火曜日1時間目8時50分@大阪大学吹田キャンパスの体育館、対象は人間科学部の学部生でみんな二十歳くらいで20数人。ベネズエラからの留学生がひとり。なんか変な先生が来たなあって感じで、みんな冷めた感じで座っている。大変だよね、朝早くから。僕も大学1年の頃、木曜日の1時間目に体育があって苦労しましたよ。二日酔いの頭に剣道の授業で面を打ち込まれたり・・・。
体育館からグラウンドの隣にある教室へ移動。この授業は、実践的文化交流というタイトルでしたが、福岡さんからどんなことをしてもいいと言われていたので、ペットボトルで授業をすることにしました。からだを動かしはじめると、みんななかなか勘が良く、すぐにのめり込んでいるようでした。
ペットボトルをからだに載せるコーナーでは、手を床についた状態での新記録が出ました。

9日は、ジャワの踊り用のスカーフ(サンプル)を使ったり、みんなでコンブのように寝転んだり、シャキッと立ち上がったり、いろいろからだを動かしました。冷めた感じの学生たちが徐々にあったまって来ました。最後は、即興舞踊をすこし踊りました。楽しかったなあ。
夕方の授業は、大学院生や工学部の学生などが対象で@吹田キャンパスの医学部保健学科の実習室。10数人かな、もぐりの学生さんやデンマーク人の留学生も。西村さんが担当している保健学科の授業で、「主にモノや他者と接した際の身体感覚に気づく!」というのがリクエストでした。こちらの授業でもペットボトルから始めてみました。後半は、ペットボトルを通じて、他者と関わることもやってみました。

さすが保健学科、あかちゃんを抱いている感じっていう人も。


頭に載せて、歩いたり、座ったり、寝ころんだり。曲芸ではないんですが・・・。


いっぱい載せてみる。美しさも追求したり。からだに置く前に、載るかどうか分かるんですよね。載せる方も、られる方も、見てる方も。

だんだんダンサーみたいに。
9日は、ペットボトルのワークで感じたことを振り返って、グループで話し合って、文章にして発表するという授業でした。たかがペットボトルなんですが、大学院生が多かったから、みなさん日頃の自分の専門との関わりを感じたのか、とてもたくさんの気づきをしているようでした。
ペットボトルのワークは、ペットボトルの中の水との対話でもあり、自分のからだとの対話でもあります。微細な水の力を感じようと思ったら、リラックして、感覚を研ぎすまさなければなりません。研ぎすまして、耳をすましつつも、水の力とからだの動きが行ったり来たりするやりとりや流れを感じる、感じ。
思いつきで始めたペットボトルワークショップが、いろんな人たちと交わることでどんどん深まっていきます。
この時が始めてではないんですが、ペットボトルワークショップの始まり頃2007年5月の日記がありました。
・・・ ・・・
(2007年5月15日日記より)
奈良のたんぽぽの家でガムランと舞踊(身体表現)のワークショップを続けて、もうすぐ1年になる。先週は、いつものスタジオから出て、中庭で行った。
月が上っていた。上を見あげた。ゆっくりと見あげた。
杉の木が生えていた。形のいい、左右のバランスが取れた枝振りだ。木の全体を見渡せるところまで下がってみる。
両手で枝をなぞっていく。ゆっくりと梢までなぞっていく。両手が出会う。幹に沿って、ゆっくりと下ろしていく。
木と少し仲良くなって、背筋も伸びたように感じる。
駐車場の横に坂道があった。左右に壁があり、音が反響する。踏み出す毎にビンビン反響する。
今度は坂道をゆっくり音が鳴らないように上がってみた。そおーと、抜き足、差し足で上がってみた。全身の神経を張り巡らして、忍び足で歩く。
ザザッ と砂が鳴る。
アウト。
木曜日、スペース天の練習に行くと、マルガサリのユリちゃんと二人だった。太鼓を叩いていた。休憩がてら、ちょっと身体を動かしてみた。半分まで飲んだペットボトルを横にして、両手の手のひらに置く。なるべく最小限の動きで、タップンタップンさせる。出来れば、同じような音が鳴るように、タップンタップンさせる。自分の力と水の揺れる重みを同調させる。ここまでは、前にもやってみた。この日記にも書いた。
今日は、ここから、もう少ししみじみやってみた。
ちょっと短いもの。500ミリリットルのもの。2リットルのもの。
タップンタップンだけでなく、トップントップン、ドポン、ズブン、といろんな音が鳴る。そういえば、ガムランで使う中太鼓(チブロン)の音は、川で水遊びをしている音がヒントになっているという。しみじみ続けていると、なんがか心が落ち着いてきた。
だいぶとしみじみやってみて、今度はペットボトルを頭に載せてみた。落ちないように、歩いてみた。居心地がいい。くるりと回ってみたり、ちょっと早足で歩いたり。止まって、ゆっくりと腰を落としていく。ジャワ舞踊の感じだ。そこから、ゆっくりとさらに寝ころんでみた。ペットボトルはまだ落ちない。
日曜日、フェニックスのコンサートで三輪さんの作品で踊った原田さんと大石さんと練習をした。ペットボトルの続きをやってみた。はらぴょんは頭に乗せて、落ちるか落ちないかの境目を探っている。麻未ちゃんは座って、さらに寝ころんで、さらにそこからペットボトルを支点にぐるっと1周回るという技を編み出した。
横縞のバミューダパンツと横縞の長袖シャツを着たはらぴょんの頭の上には、水玉のカルピスウォーターが、黒の上下を着た麻未ちゃんの頭の上には濃い緑のお茶が載っていた。
・・・ ・・・
ペットボトルワークショップは、まだまだ発展します。
2日火曜日1時間目8時50分@大阪大学吹田キャンパスの体育館、対象は人間科学部の学部生でみんな二十歳くらいで20数人。ベネズエラからの留学生がひとり。なんか変な先生が来たなあって感じで、みんな冷めた感じで座っている。大変だよね、朝早くから。僕も大学1年の頃、木曜日の1時間目に体育があって苦労しましたよ。二日酔いの頭に剣道の授業で面を打ち込まれたり・・・。
体育館からグラウンドの隣にある教室へ移動。この授業は、実践的文化交流というタイトルでしたが、福岡さんからどんなことをしてもいいと言われていたので、ペットボトルで授業をすることにしました。からだを動かしはじめると、みんななかなか勘が良く、すぐにのめり込んでいるようでした。
ペットボトルをからだに載せるコーナーでは、手を床についた状態での新記録が出ました。

9日は、ジャワの踊り用のスカーフ(サンプル)を使ったり、みんなでコンブのように寝転んだり、シャキッと立ち上がったり、いろいろからだを動かしました。冷めた感じの学生たちが徐々にあったまって来ました。最後は、即興舞踊をすこし踊りました。楽しかったなあ。
夕方の授業は、大学院生や工学部の学生などが対象で@吹田キャンパスの医学部保健学科の実習室。10数人かな、もぐりの学生さんやデンマーク人の留学生も。西村さんが担当している保健学科の授業で、「主にモノや他者と接した際の身体感覚に気づく!」というのがリクエストでした。こちらの授業でもペットボトルから始めてみました。後半は、ペットボトルを通じて、他者と関わることもやってみました。

さすが保健学科、あかちゃんを抱いている感じっていう人も。


頭に載せて、歩いたり、座ったり、寝ころんだり。曲芸ではないんですが・・・。


いっぱい載せてみる。美しさも追求したり。からだに置く前に、載るかどうか分かるんですよね。載せる方も、られる方も、見てる方も。

だんだんダンサーみたいに。
9日は、ペットボトルのワークで感じたことを振り返って、グループで話し合って、文章にして発表するという授業でした。たかがペットボトルなんですが、大学院生が多かったから、みなさん日頃の自分の専門との関わりを感じたのか、とてもたくさんの気づきをしているようでした。
ペットボトルのワークは、ペットボトルの中の水との対話でもあり、自分のからだとの対話でもあります。微細な水の力を感じようと思ったら、リラックして、感覚を研ぎすまさなければなりません。研ぎすまして、耳をすましつつも、水の力とからだの動きが行ったり来たりするやりとりや流れを感じる、感じ。
思いつきで始めたペットボトルワークショップが、いろんな人たちと交わることでどんどん深まっていきます。
この時が始めてではないんですが、ペットボトルワークショップの始まり頃2007年5月の日記がありました。
・・・ ・・・
(2007年5月15日日記より)
奈良のたんぽぽの家でガムランと舞踊(身体表現)のワークショップを続けて、もうすぐ1年になる。先週は、いつものスタジオから出て、中庭で行った。
月が上っていた。上を見あげた。ゆっくりと見あげた。
杉の木が生えていた。形のいい、左右のバランスが取れた枝振りだ。木の全体を見渡せるところまで下がってみる。
両手で枝をなぞっていく。ゆっくりと梢までなぞっていく。両手が出会う。幹に沿って、ゆっくりと下ろしていく。
木と少し仲良くなって、背筋も伸びたように感じる。
駐車場の横に坂道があった。左右に壁があり、音が反響する。踏み出す毎にビンビン反響する。
今度は坂道をゆっくり音が鳴らないように上がってみた。そおーと、抜き足、差し足で上がってみた。全身の神経を張り巡らして、忍び足で歩く。
ザザッ と砂が鳴る。
アウト。
木曜日、スペース天の練習に行くと、マルガサリのユリちゃんと二人だった。太鼓を叩いていた。休憩がてら、ちょっと身体を動かしてみた。半分まで飲んだペットボトルを横にして、両手の手のひらに置く。なるべく最小限の動きで、タップンタップンさせる。出来れば、同じような音が鳴るように、タップンタップンさせる。自分の力と水の揺れる重みを同調させる。ここまでは、前にもやってみた。この日記にも書いた。
今日は、ここから、もう少ししみじみやってみた。
ちょっと短いもの。500ミリリットルのもの。2リットルのもの。
タップンタップンだけでなく、トップントップン、ドポン、ズブン、といろんな音が鳴る。そういえば、ガムランで使う中太鼓(チブロン)の音は、川で水遊びをしている音がヒントになっているという。しみじみ続けていると、なんがか心が落ち着いてきた。
だいぶとしみじみやってみて、今度はペットボトルを頭に載せてみた。落ちないように、歩いてみた。居心地がいい。くるりと回ってみたり、ちょっと早足で歩いたり。止まって、ゆっくりと腰を落としていく。ジャワ舞踊の感じだ。そこから、ゆっくりとさらに寝ころんでみた。ペットボトルはまだ落ちない。
日曜日、フェニックスのコンサートで三輪さんの作品で踊った原田さんと大石さんと練習をした。ペットボトルの続きをやってみた。はらぴょんは頭に乗せて、落ちるか落ちないかの境目を探っている。麻未ちゃんは座って、さらに寝ころんで、さらにそこからペットボトルを支点にぐるっと1周回るという技を編み出した。
横縞のバミューダパンツと横縞の長袖シャツを着たはらぴょんの頭の上には、水玉のカルピスウォーターが、黒の上下を着た麻未ちゃんの頭の上には濃い緑のお茶が載っていた。
・・・ ・・・
ペットボトルワークショップは、まだまだ発展します。
(佐久間新)
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