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ピアノの可能性
1月16日

今日も早くに目覚める。腰はまだ痛い。昨日よりは少しマシか?不思議と踊っている時は痛みを感じない。踊るとあまり良くないのかもしれないが・・・。

深谷保育所着。
今日は、ヒューさんがリーダー、野村さんがアシスタント、僕は撮影。子供達に絵を描いてもらうところから始める。野村さんが100数える間に、自由に絵を描く。その絵を譜面台に置いて、子供が演奏する。
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あっさり弾く子もいれば、思いっきり考え込む子もいる。

次は、絵を見てダンスを考える。4枚選んで、ダンスをつなげる。タイトルを付ける。4枚の絵のダンスだから、「ヨンダンス」。「ヨンダンス」に合わせてピアノを弾く。さすがヒューさん、昨日と違って、とても早い展開。
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次は、子供と大人のワークショップをつなげる試み。
昨日まで
子供がピアノと遊ぶ→分析→コレオグラフィー化→大人のワークショップで展開
をしたので、大人の展開を元に子供達と遊んでみる。

テクニック 38)を題材にした。
Techniques
38) Play with both hands, each hands like a spider independent of the other. Others join with other techniques, but continue as a spider.
テクニック
38)右手、左手が、それぞれ別の蜘蛛であるかのように動く。もし、他の人が加わっても、蜘蛛であり続ける。

大人達は、子供の映像を見ずに、15日夜、このテクニックにチャレンジ。あるグループは、手だけでなく、全身を使って蜘蛛を表現した。

これを子供達と一緒にチャレンジ。壁や床を蜘蛛になった子供たちが這い回る。

次は、ピアノ演奏を、声と身体で真似る遊び。

終了。実にスピーディな展開だった。

最後に、3人でパフォーマンスをした。ピアノ、ビオラ、鍵盤ハーモニカ、ダンス。3日間に出てきた子供たちのテクニックも使いながら。僕は、いつもより音楽に接近してパフォーマンス出来たような気がした。
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園長先生から大根のプレゼント。深谷保育園の前にある雪の残った畑で大根を掘る。僕は、土から飛び出した大根の首を持って、ゆっくりと力を入れていった。小さな根が少しずつ切れていく感触を味わう。すべての根っこが切れて、土の中で自由になった瞬間が分かる。こういう感覚もダンスをする時の財産になる。
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えずこホールの日高さん、理賢さん、藤田さんと昼食。白石市内にある古民家を改造したレストラン。ヒューさんが肉を食べないので、魚と魚の卵が中心のメニュウ。とってもおいしかった。しかも1000円。
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午後からはホールで分析。
この分析中に、今回のプロジェクトの中で僕が最もハッとした瞬間があった。子供がピアノ椅子の上で何気なく一瞬前後に揺れるシーンがあった。これをヒントに、揺れながら演奏できないかと、ピアノ椅子に座ってあれこれやってみた。それで出来たのがテクニック 48)。

Techniques
48) Sit on the piano stool, feet not touching the ground and play the piano as if on a swing or see-saw or pendulum only pressing the key when you lean forward.
テクニック
48) ピアノ椅子に座って、足を浮かせて、振り子やシーソーやブランコのように、前後に揺れながら、演奏する。前に来た時は鍵盤に触るが、後に振られる時は、鍵盤から手を離す。これを続ける。

僕は身体の全神経を集中して振り子になった。指が鍵盤を押す。音が鳴る。鳴らない時もある。なるべく自然に揺れるように、振り子になるように身体をコントロールする。自分が鳴らしているのに、勝手に鳴っているような感じ。

身体をコントロールすることと、音が生まれることが自分の中で直結した瞬間だった。これだったら、人一倍うまく弾けそうな気がした。あまりにもいい音が生まれるので、野村さんとヒューさんが思わずピアノへ近寄り、演奏に加わった。しばらく、3人で音を楽しんだ。そして、僕は言った。

Now I can play the piano.

生まれて一度もピアノを習ったことが無く、ピアノに対しては壁のようなものを感じていたが、それが崩れた瞬間だった。

夜のワークショップ。
絵を描いて、それを譜面にして、ピアノ弾いたり、ダンスを作ったり。ワークショップの参加者たちは、本当に柔軟だ。なんでもやってしまう。絵を見て、弾いたり、踊ったり。普通だったらありえない。その後で、僕たちがやっている分析も体験してもらった。

譜面台にある絵を前にして、もじもじしながらピアノを弾いている子供の映像を見ながら、ワークショップ参加者みんなで文章を作った。この成果がアプローチの17)になった。これは日本語が先に出来て、ヒューさんが翻訳した。
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アプローチ 
17) ひやかす聴衆。手を握り、身をくねらす。自分の思考を手に込める。椅子に座って、指令を解読しようとする。ためらう足。決意して始めの音を探す。同意を求めて周りを見渡す。誰かが背後から近づいてくる。そして何かをささやく。はっきりしない音を出す。世界の見え方が変わる。楽譜のにおいをかぎながら、楽譜に尋ねる。世界に認められる一音を鳴らす。
Approaches
17) Jeering audience. Clench your fist and wiggle your body. Transfer your thought from your mouth to your hand. Sit on the chair and try to decipher the code of an order. Make your legs hesitate. Resolve to find the first note. Look around to seek agreement. Somebody comes close to you from behind and whispers to you. Produce obscure sounds, and the world looks different from what it was before. Ask and smell the score. Play a sound that is recognized by the world.


すごいコレオグラフィーが出来てしまった。そそられますよね。やってみたくなるいい文章。

終了。

缶ビールと豆乳を飲みながら、ヒューさんの部屋でおしゃべり。このプロジェクトの面白みが段々と広がっていく。野村さんとヒューさんは、古今東西の音楽を聴きまくって、いろんな手法で、さまざまな楽器や声を使って作曲している。一人でなくふたりで、あるいは集団で作曲したりもする。あるいは、音楽だけでなく、ダンスや芝居や美術も取り込んで。そして、それらのすべてを投入して、えずこホールとイギリスのコミュニティを往復する「ホエールトーン・オペラ」を何年もかけて創作した。そんなふたりが自分の出発地点でもあるピアノに改めて取り組んだ試み。やり尽くされたと思われているピアノの可能性を、今一度探る試み。

早起きしてジョギングしているヒューさんから、Sleeping timeという言葉出るまで、楽しい時間が過ぎた。
(佐久間新)


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