Gamelan Marga Sari -Blog-

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カラスの羽 パート3
 羽は、広場の端へと僕を引いていった。磁石の同じ極を合わせたような感じ。行くことが出来ない方向があり、かつ、いくつかの通り道が与えられている、そんな力だった。途中で止めることは出来そうだが、止めたいとは思わなかった。なんとか力の通り道を選びながら回り込んで、みんなのいる近くへ引っ張られて行った。変な表現になるが、まさにそんな感じだ。羽の力とコミュニケーションを取っている感じ。こちらが全面的に羽に乗っていくと、どこまでも力が増幅して、止まらなくなるし、こちらが力を入れすぎると、今度は力が消えてしまう。もちろん、その時は、そんなことも考えられない。後で考えれば、多分そうなのだと言えるだけだ。

 確かに、力が働いているのが確信できたので、人を呼んでみた。

「真さん、羽が勝手に動いて行きますよ。僕の力じゃないって分かりますか?」

「・・・・・・」

信じないようなので、ちょっと羽に乗ってみた。どんどん力が増幅する。調子に乗りすぎて止まらなくなってきた。

「真さん、ちょっと助けて!動きが止まらなくなった。」

真さんが機転を利かして、短い竹筒を持ってきた。方向をうまく調節して、なんとか筒に羽を放り込んだ。ストン、と落ちた。
 さあ、なんの力だったのか。その日、それから後もしばらく考えた。
1)トカゲのしっぽのように、羽も抜けた後に、わずかな力が残っており、その力を感じた。
2)鳥の羽は空気を切って飛ぶので、羽を持っていると、空気が切れていく。
3)口琴の作り出す倍音が力となって、羽を動かした。
いずれにしても微細な力である。

僕は即興舞踊をする時に大事にしていることがある。でもこれは、実はジャワ舞踊から教えてもらったことだ。
身体の力を抜く。重力を感じる。遠心力を感じる。微細な力を感じ、それを辿って動いていく。音に身を委ねる。へその辺りを安定させ、水の上を滑っていくように移動する。身体の関節を柔らかく保ち、なるべく筋力を使わずに、流れに添うがままにしておく。

他にもいくつかあるのだが、カラスの羽が動いたことに関係するのは、舞踊の中のこのような要素だ。
今のところ考えているのは、2)の現象だ。ちょうどダイバーが中性浮力を使って泳ぐように、カラスの羽が落下しない力だけを手で補助してあげる。そこで手の羽は、そよぐ風を切る。羽が切れる向きには進めるが、その他の方向へは進めない。野外だと風の方向が変わったりするので、羽の方向もどんどん変わっていく。身体を楽にして、微細な力を感じるようにしていて、かつ、辿って動いていく身体になっているので、羽に任せていくとどんどん力が増幅していく。
たぶん、そんな現象が起こっているのだと、今のところは考えている。

この日、水口の古城山のカラスに、僕がジャワ舞踊を通して、教えられた身体性が、認められたのだろう。感謝である。

翌日、「音楽ノ未来・野村誠の世界」のコンサート終了後、真さんが竹筒からカラスの羽を出して渡してくれた。羽はボロボロになっていた。これはちょっとした不思議。
でも、後日、他の羽でも試してみたが、やっぱり確かに力を感じることは出来る。なので、心霊現象ではない。ご安心を!
(佐久間新)
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