去年の夏、芦屋市立美術博物館で「うまれる」(奥谷晴美X佐久間新Xジェリー・ゴードン)という即興舞台をした。開始直後にある事故が起こり、混乱の舞台となった。直後に、ゴードンさんと多いに反省したんだけど、すこし時間が経って写真や映像を見たりして振り返ると、そんなに悪い舞台じゃなかった。むしろ、事故が起こったことによって、即興が際立つ、客席もスタッフもパフォーマーもが予測不能な場がうまれ、自分のダンスを総動員するパフォーマンスが出来ていたのではないか、と思えるようになってきた。
本番直後の日記にはこんな風に書いている。
http://margasari01.blog63.fc2.com/blog-entry-446.html
さて、今回「うまれる」を再演することになりました。即興なので、再演というのはおかしいのかもしれないのですが、堀井拓也さんのすてきな白いドレスを着て、ジェリーさんの即興演奏で踊ります。
***
「ダンス事故。なにが起こるか分からない。前回の公演は事故だった。そこから最高のダンスがうまれた。」
芦屋市立美術博物館での初演の際、佐久間がバルコニーの上でゆったりと舞いはじめる頃、舞台中央では奥谷が発作を起こしていた。なにも知らぬ佐久間は悠然と舞いながら階段を下り、奥谷に語りかけるようにからだを差し出した。
しかし、ダンスはうまれなかった。前日の最高だったリハーサルの残像を追いかける佐久間は戸惑い、衆人環視の前で徐々に余裕を失っていった。絶体絶命のピンチに、その瞬間を生きていた奥谷から、ダンスがうまれはじめた。やがて、事故は最高のパフォーマンスへと昇華された。
本日は、どんな事故から即興ダンスがうまれるのでしょうか。
***
奈良障害者芸術祭 HAPPY SPOT NARA 2011-2012 鹿の劇場2「からだの発見」
http://popo.or.jp/happyspotnara/about.html#spot3
日時:2月2日(木) 18:00~
場所:ならまちセンター市民ホール
プログラム:
「アルクアシタ」出演:森田かずよ
「うまれる」出演:佐久間新(ダンス)、奥谷晴美(ダンス)、ジェリー・ゴードン(音楽)
「ここだけの話」振付:砂連尾理 出演:砂連尾理(ダンス)、安藤共博(ダンス)、佐々木大基(ダンス)、西川文章(音楽)
トーク「障害のある人と身体表現の可能性」大谷燠X砂連尾理X佐久間新
ディレクション:NPO法人 DANCE BOX
入場無料・要申し込み(ウェブサイトより申し込んでください。分からない場合は、佐久間宛にご連絡ください。)
去年の公演の写真が送られてきました。一部ですが、いい感じですので、ちょっと多めにアップします。
(写真:三鬼弥生 les contes)








今回の公演の宣伝用に、you tubeで一部が公開されています。全体では40分です。できれば、全編見てほしいですが、空気は感じてもらえると思います。
(映像:les contes)
本番では、何が起こるかわかりません。ぜひ、会場へお越しください。
本番直後の日記にはこんな風に書いている。
http://margasari01.blog63.fc2.com/blog-entry-446.html
さて、今回「うまれる」を再演することになりました。即興なので、再演というのはおかしいのかもしれないのですが、堀井拓也さんのすてきな白いドレスを着て、ジェリーさんの即興演奏で踊ります。
***
「ダンス事故。なにが起こるか分からない。前回の公演は事故だった。そこから最高のダンスがうまれた。」
芦屋市立美術博物館での初演の際、佐久間がバルコニーの上でゆったりと舞いはじめる頃、舞台中央では奥谷が発作を起こしていた。なにも知らぬ佐久間は悠然と舞いながら階段を下り、奥谷に語りかけるようにからだを差し出した。
しかし、ダンスはうまれなかった。前日の最高だったリハーサルの残像を追いかける佐久間は戸惑い、衆人環視の前で徐々に余裕を失っていった。絶体絶命のピンチに、その瞬間を生きていた奥谷から、ダンスがうまれはじめた。やがて、事故は最高のパフォーマンスへと昇華された。
本日は、どんな事故から即興ダンスがうまれるのでしょうか。
***
奈良障害者芸術祭 HAPPY SPOT NARA 2011-2012 鹿の劇場2「からだの発見」
http://popo.or.jp/happyspotnara/about.html#spot3
日時:2月2日(木) 18:00~
場所:ならまちセンター市民ホール
プログラム:
「アルクアシタ」出演:森田かずよ
「うまれる」出演:佐久間新(ダンス)、奥谷晴美(ダンス)、ジェリー・ゴードン(音楽)
「ここだけの話」振付:砂連尾理 出演:砂連尾理(ダンス)、安藤共博(ダンス)、佐々木大基(ダンス)、西川文章(音楽)
トーク「障害のある人と身体表現の可能性」大谷燠X砂連尾理X佐久間新
ディレクション:NPO法人 DANCE BOX
入場無料・要申し込み(ウェブサイトより申し込んでください。分からない場合は、佐久間宛にご連絡ください。)
去年の公演の写真が送られてきました。一部ですが、いい感じですので、ちょっと多めにアップします。
(写真:三鬼弥生 les contes)








今回の公演の宣伝用に、you tubeで一部が公開されています。全体では40分です。できれば、全編見てほしいですが、空気は感じてもらえると思います。
(映像:les contes)
本番では、何が起こるかわかりません。ぜひ、会場へお越しください。
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昨年から、たんぽぽの家のメンバー対象のワークショップを始めた。たんぽぽの家との出会いは2003年で、これまでにもガムランを使ったさまざまなコラボをしてきた。2007年には、アートリンクのプロジェクトで、伊藤愛子X佐久間新Xウォン・ジクスで50分×2日間という記念すべき即興パフォーマンスを京都文化博物館でやった。
6月から11月まで、月に2回ずつWSをしてきた。すでに知っていたメンバーもいたが、今回はじめてダンスを一緒のするメンバーもたくさんいた。毎回のWSが発見に満ちていた。新人スタッフの渡邉弥生さんがスケジュール調整をしてくれて、阿部こずえさんが撮影の中心なってくれた。7ヶ月経つと、渡邉さんと阿部さんもあたらしいダンスをいろいろ発見できるようになってきた。
今週のWSの際に、メンバーのふたりがうれしいコメントしてくれた。車いすに乗って、叫んだり、頭をすりあわせたり、いつも積極的にダンスをする山口広子さんが練習前に、
「若い人はええわ。私らの頃は、こんなダンスは無かった。決まってるのばっかりや、こんな決まってないのは無かった。こんな先生はいなかった。」
と。
練習後にひとりひとりに1年の感想を聞いた際に、
ずっと車いすダンスをやっていて、半年前はガムランはやらないと言っていた石原亜有子さんが、
「車いすダンスとガムラン(サクマ風ダンス)を合体させたい。5年、10年とワークショップを続けたい。」
と。
こういうのは、ほんとにうれしいですね。
さて、1月26日から奈良文化会館でHAPPY SPOT NARAが始まっています。アートリンクという企画に参加しています。このWSでうまれたあたらしいダンスの映像20本を上映しています。また、28日と2月1日には、パフォーマンスもします。
ぜひ、お越し下さい。
詳しくは、
奈良障害者芸術祭 HAPPY SPOT NARA 2011-2012
アートリンクプロジェクト
http://popo.or.jp/happyspotnara/about.html#link
20本のショートフィルムのタイトルとコメントです。
1)
7月21日
ロックでこんにちは。
22:15 ~ 30:49
まだちょっと元気の無いみんな。でも、田山くんの指先、手、腕がかすかにコミュニケーションしている。繊細な動きにはささやかなダンスで応じます。僕は、ロックでちょっとテンション上がってます。希至子さんは目がいいですね。このワークショップシリーズをすごく楽しみにしてくれたようです。最後には、ふたりの視線が空に飛んでいきます。
出演:佐久間新、田山理人、福井希至子、渡辺弥生
選曲:渡辺弥生 BGMタイトル:
撮影:
2)
7月21日
見てないようで見てるんです。
32:40 ~ 42:26
見てるのかなあ、マユミさんは。きっと視線だけでなく、空気を感じてるんだろうなあ。空間に、相似の、対称のカタチがうまれます。ふたりで空中に絵を書いているみたい。声は、ささやくような、つぶやくような、歌うような感じ。ざわめくような音楽になってます。「さあ、トーマス」をやっていた頃より、ほんとに柔らかくしなやかになったマユミさんは、他のメンバーとのつながるダンスも得意です。
出演:佐久間新、中村真由美、田山理人、福井希至子、渡辺弥生
選曲:渡辺弥生 BGMタイトル
撮影:
3)
7月21日(分類は7月28日に、ほんとは21日)
かたくてやわらかい手
8:10 ~ 11:38
中に堅い線があるのに、外はふわふわ柔らかい。触っていると不意に力の抜ける瞬間がある。ふれあうことにおもしろさ、不思議さを発見する。意思を抜き去ろうとするダンサーの手、意思を通わせようとする希至子さんの手。自由とは、美しい動きとは。
出演:佐久間新、福井希至子、田山理人、渡辺弥生
撮影:
6月から11月まで、月に2回ずつWSをしてきた。すでに知っていたメンバーもいたが、今回はじめてダンスを一緒のするメンバーもたくさんいた。毎回のWSが発見に満ちていた。新人スタッフの渡邉弥生さんがスケジュール調整をしてくれて、阿部こずえさんが撮影の中心なってくれた。7ヶ月経つと、渡邉さんと阿部さんもあたらしいダンスをいろいろ発見できるようになってきた。
今週のWSの際に、メンバーのふたりがうれしいコメントしてくれた。車いすに乗って、叫んだり、頭をすりあわせたり、いつも積極的にダンスをする山口広子さんが練習前に、
「若い人はええわ。私らの頃は、こんなダンスは無かった。決まってるのばっかりや、こんな決まってないのは無かった。こんな先生はいなかった。」
と。
練習後にひとりひとりに1年の感想を聞いた際に、
ずっと車いすダンスをやっていて、半年前はガムランはやらないと言っていた石原亜有子さんが、
「車いすダンスとガムラン(サクマ風ダンス)を合体させたい。5年、10年とワークショップを続けたい。」
と。
こういうのは、ほんとにうれしいですね。
さて、1月26日から奈良文化会館でHAPPY SPOT NARAが始まっています。アートリンクという企画に参加しています。このWSでうまれたあたらしいダンスの映像20本を上映しています。また、28日と2月1日には、パフォーマンスもします。
ぜひ、お越し下さい。
詳しくは、
奈良障害者芸術祭 HAPPY SPOT NARA 2011-2012
アートリンクプロジェクト
http://popo.or.jp/happyspotnara/about.html#link
20本のショートフィルムのタイトルとコメントです。
1)
7月21日
ロックでこんにちは。
22:15 ~ 30:49
まだちょっと元気の無いみんな。でも、田山くんの指先、手、腕がかすかにコミュニケーションしている。繊細な動きにはささやかなダンスで応じます。僕は、ロックでちょっとテンション上がってます。希至子さんは目がいいですね。このワークショップシリーズをすごく楽しみにしてくれたようです。最後には、ふたりの視線が空に飛んでいきます。
出演:佐久間新、田山理人、福井希至子、渡辺弥生
選曲:渡辺弥生 BGMタイトル:
撮影:
2)
7月21日
見てないようで見てるんです。
32:40 ~ 42:26
見てるのかなあ、マユミさんは。きっと視線だけでなく、空気を感じてるんだろうなあ。空間に、相似の、対称のカタチがうまれます。ふたりで空中に絵を書いているみたい。声は、ささやくような、つぶやくような、歌うような感じ。ざわめくような音楽になってます。「さあ、トーマス」をやっていた頃より、ほんとに柔らかくしなやかになったマユミさんは、他のメンバーとのつながるダンスも得意です。
出演:佐久間新、中村真由美、田山理人、福井希至子、渡辺弥生
選曲:渡辺弥生 BGMタイトル
撮影:
3)
7月21日(分類は7月28日に、ほんとは21日)
かたくてやわらかい手
8:10 ~ 11:38
中に堅い線があるのに、外はふわふわ柔らかい。触っていると不意に力の抜ける瞬間がある。ふれあうことにおもしろさ、不思議さを発見する。意思を抜き去ろうとするダンサーの手、意思を通わせようとする希至子さんの手。自由とは、美しい動きとは。
出演:佐久間新、福井希至子、田山理人、渡辺弥生
撮影:
1月14日
民衆劇かまがさき「あんこかて人間や!~おっちゃん達の人間宣言~」を、釜ヶ崎にあるこどもの里で上演した。こどもの里は、釜ヶ崎で暮らす生活が不安定な労働者のこども達が集まる施設。
こどもの里
http://www.k5.dion.ne.jp/~sato/
この芝居の主演俳優であり、脚本と演出をするきむきがんさんは、2年前に釜ヶ崎の歴史や実態をテーマに芝居を作ることを決意し、資料集めやインタビューを行った。その取材対象のひとつがこどもの里であり、ここで実際に起こったことが芝居の大切なエピソードになっている。
きむきがんさんの芝居作りの様子
ずっと過去へ辿っていくと、彼女が出会った貴重な人や資料が出てきます。
http://blog.livedoor.jp/kigang/archives/cat_105551.html
当日は、こどもの里に集まるこどもたち、スタッフ、館長の荘保共子さんがギュウギュウ詰めの客席で見てくれた。
音楽を担当するのは、とりいしん平さん。バイオリン、ギター、キーボードを操り、作曲し、替え歌を作り、歌も歌い、ダンスもするというジャワの芸術家並みにマルチな人。セットの紙芝居の絵も彼が描いている。これがまたうまい。普段は小学校の先生をしているが、先生がミュージシャンをしているというより、ミュージシャンがなぜか学校へ勤めに行っている感じ。もちろん学校でもすばらしくて、教頭もしたそうだ。
そして、ダンスは僕が担当。みんながダンスしたり、芝居したり、音楽する、エッキョー的ソッキョー的作品なんだけど、そのクオリティーについて責任を負う担当はいる。この芝居との、きむきがんさんとの、出会いのことは何度も書いたけど、去年の10月の飛田会館での詩の朗読会。なので、僕は芝居作りの最終段階で関わりはじめたことになる。そのせいもあって、12月の初演の時は、すこしお客さん気分だった。今回は、だんだんと態度がでかくなって、というか馴染んで来たので、美術や演出でも自分の考えを出してみた。きがんさんとバチバチって感じだったけど、必要なことだし、それで舞台もよくなったと思う。
そのあたりのやり取りは、しん平さんが書いている。
http://blog.livedoor.jp/kigang/archives/3248196.html
公演直前には、カメラマンのブルースさんこと武壮隆志さんが3人のインタビューを撮ってくれた。
http://www.youtube.com/watch?v=41NDRUgL4Ws&feature=player_embedded
武壮さんが撮った写真は、彼のブログで。力のこもったいい写真。
http://cowchil.exblog.jp/17337202/
僕のベースにあるジャワ舞踊は、宮廷舞踊なので、王や王子を踊ることが多い。悪役やお猿もいるけど・・・。その中で、僕は、凛としたたたずまい、余分なものをそぎ落とした後に出てくる結晶の美しさみたいなものを目指して来た。しかし、「桃太郎」を始めた時に、鬼をやることになった。自分の中に、自分のダンスの中に鬼を見つけるのは困難だった。ジャワで王のダンスをしている時も、ダンスの幅を広げるために、こどもと一緒にコミカルなダンスをしたり、バリ舞踊の戦士の踊りをやってみたりはしていた。鬼をやりはじめて3年経った時に、バリ舞踊と能の衣装を組み合わせたコスチュームが出来上がった。それを着るようになって以来、すこし鬼のしっぽが見えて来た。その後で、障がいを持った人のダンスとの出会いがある。これはまた別の機会に。
学生の頃、はじめて釜ヶ崎を訪れた。新世界や飛田やドヤや三角公演の持つなんとも言えない猥雑さやどぎつさや時代の錯誤感なんかにクラクラした。しかし、僕の腰は引けていて、シャッターを切ることさえできなかった。そこから、いろいろくぐり抜けての今回である。釜ヶ崎のど真ん中で、釜のおっちゃんの前で、釜のおっちゃんになる。こどもの里の場所の持つ空気、ずっと闘ってきた館長、長い時間をそこで過ごしているスタッフ、いろんな事情を抱えるこどもたち、活動家、運動家、おっちゃん、牧師、カメラマン、劇団スタッフたちのエネルギーが渦巻いていた。からだにわき起こってきた力を、自分の中のおっちゃんへと注ぎ込んだ。自分自身も、いつの間にかおっちゃんになっていたんだろう、思いのほかすんなりとおっちゃんのダンスができた。
民衆劇かまがさき「あんこかて人間や!~おっちゃん達の人間宣言~」を、釜ヶ崎にあるこどもの里で上演した。こどもの里は、釜ヶ崎で暮らす生活が不安定な労働者のこども達が集まる施設。
こどもの里
http://www.k5.dion.ne.jp/~sato/
この芝居の主演俳優であり、脚本と演出をするきむきがんさんは、2年前に釜ヶ崎の歴史や実態をテーマに芝居を作ることを決意し、資料集めやインタビューを行った。その取材対象のひとつがこどもの里であり、ここで実際に起こったことが芝居の大切なエピソードになっている。
きむきがんさんの芝居作りの様子
ずっと過去へ辿っていくと、彼女が出会った貴重な人や資料が出てきます。
http://blog.livedoor.jp/kigang/archives/cat_105551.html
当日は、こどもの里に集まるこどもたち、スタッフ、館長の荘保共子さんがギュウギュウ詰めの客席で見てくれた。
音楽を担当するのは、とりいしん平さん。バイオリン、ギター、キーボードを操り、作曲し、替え歌を作り、歌も歌い、ダンスもするというジャワの芸術家並みにマルチな人。セットの紙芝居の絵も彼が描いている。これがまたうまい。普段は小学校の先生をしているが、先生がミュージシャンをしているというより、ミュージシャンがなぜか学校へ勤めに行っている感じ。もちろん学校でもすばらしくて、教頭もしたそうだ。
そして、ダンスは僕が担当。みんながダンスしたり、芝居したり、音楽する、エッキョー的ソッキョー的作品なんだけど、そのクオリティーについて責任を負う担当はいる。この芝居との、きむきがんさんとの、出会いのことは何度も書いたけど、去年の10月の飛田会館での詩の朗読会。なので、僕は芝居作りの最終段階で関わりはじめたことになる。そのせいもあって、12月の初演の時は、すこしお客さん気分だった。今回は、だんだんと態度がでかくなって、というか馴染んで来たので、美術や演出でも自分の考えを出してみた。きがんさんとバチバチって感じだったけど、必要なことだし、それで舞台もよくなったと思う。
そのあたりのやり取りは、しん平さんが書いている。
http://blog.livedoor.jp/kigang/archives/3248196.html
公演直前には、カメラマンのブルースさんこと武壮隆志さんが3人のインタビューを撮ってくれた。
http://www.youtube.com/watch?v=41NDRUgL4Ws&feature=player_embedded
武壮さんが撮った写真は、彼のブログで。力のこもったいい写真。
http://cowchil.exblog.jp/17337202/
僕のベースにあるジャワ舞踊は、宮廷舞踊なので、王や王子を踊ることが多い。悪役やお猿もいるけど・・・。その中で、僕は、凛としたたたずまい、余分なものをそぎ落とした後に出てくる結晶の美しさみたいなものを目指して来た。しかし、「桃太郎」を始めた時に、鬼をやることになった。自分の中に、自分のダンスの中に鬼を見つけるのは困難だった。ジャワで王のダンスをしている時も、ダンスの幅を広げるために、こどもと一緒にコミカルなダンスをしたり、バリ舞踊の戦士の踊りをやってみたりはしていた。鬼をやりはじめて3年経った時に、バリ舞踊と能の衣装を組み合わせたコスチュームが出来上がった。それを着るようになって以来、すこし鬼のしっぽが見えて来た。その後で、障がいを持った人のダンスとの出会いがある。これはまた別の機会に。
学生の頃、はじめて釜ヶ崎を訪れた。新世界や飛田やドヤや三角公演の持つなんとも言えない猥雑さやどぎつさや時代の錯誤感なんかにクラクラした。しかし、僕の腰は引けていて、シャッターを切ることさえできなかった。そこから、いろいろくぐり抜けての今回である。釜ヶ崎のど真ん中で、釜のおっちゃんの前で、釜のおっちゃんになる。こどもの里の場所の持つ空気、ずっと闘ってきた館長、長い時間をそこで過ごしているスタッフ、いろんな事情を抱えるこどもたち、活動家、運動家、おっちゃん、牧師、カメラマン、劇団スタッフたちのエネルギーが渦巻いていた。からだにわき起こってきた力を、自分の中のおっちゃんへと注ぎ込んだ。自分自身も、いつの間にかおっちゃんになっていたんだろう、思いのほかすんなりとおっちゃんのダンスができた。
(佐久間新)
今日は、青い空から白い粉雪が舞い降りています。アスファルトには、雪の糸が捩れながら並んで綾になっています。どこか宇宙の始まりを感じさせます。先日の山梨県立科学館のワークショップではユニビューという機材で、地球、太陽系、銀河系から、さらに数えきれない程の星雲が137億光年の文様を作り出す映像を見せてもらいました。ダークマターと星雲が作り出すその姿は、途方も無いけれど、アスファルトの雪や糸を作り出す繭を思い起こさせるものでした。
さて、公演・ワークショップのご案内です。2月3月は、人一倍ダンスの得意な障がいがある人たちと踊る機会がたくさんあります。
目次
・HAPPY SPOT NARA アートリンク 1月28日 2月1日 奈良 奈良文化会館
・HAPPY SPOT NARA 鹿の劇場「からだの発見」 2月2日 奈良 ならまちセンター市民ホール
・写真紹介 民衆劇かまがさき カメラマン武壮剛志のブログ
・映像紹介 大阪大学現場力授業 カワイさんとのダンス
ーコンテンツー
1件目
昨年から奈良のたんぽぽの家で、メンバー対象のワークショップをしています。初対面のメンバーもいたのですが、みなそれなりに成長や変化のあった1年になりました。毎回、スタッフがその様子を撮影していたのですが、ダンスのショートフィルムがたくさん出来ました。その成果をパフォーマンスと映像展示で発表します。奈良障害者芸術祭の一環です。
奈良障害者芸術祭 HAPPY SPOT NARA 2011-2012
アートリンクプロジェクト
http://popo.or.jp/happyspotnara/about.html#link
映像展示
20の作品をA~Eのプラグラムに分けて毎日上映します。
日時:1月26日(木)~2月5日(日) 9:00 ~ 19:00 月曜日休館
場所:奈良文化会館展示室 D、E
パフォーマンス
日時:1月28日 13:30~
2月1日 11:00~ 14:30~
場所:奈良文化会館展示室 D、E
出演:佐久間新、たんぽぽの家メンバー
(出演するメンバーは、毎回異なります。公演時間は20分程度ですが、即興なので多少前後します。)
アーティストトーク
日時:1月28日 15:00~17:00
場所:奈良文化会館展示室 D、E
出演:アートリンク参加アーティスト
以上、すべて無料、申し込み不要のイベントです。
2件目
昨年公演した「うまれる」の再演です。再演ですが、即興なので、全く違う舞台になります。宣伝コピーを作りました。「鹿の劇場」という奈良障害者芸術祭の一環です。砂連尾理さんと森田かずよさんの作品も同時に上演されます。とてもいいダンスが立ち現れると思いますので、ぜひお越し下さい。
***
「ダンス事故。なにが起こるか分からない。前回の公演は事故だった。そこから最高のダンスがうまれた。」
芦屋市立美術博物館での初演の際、佐久間がバルコニーの上でゆったりと舞いはじめる頃、舞台中央では奥谷が発作を起こしていた。なにも知らぬ佐久間は悠然と舞いながら階段を下り、奥谷に語りかけるようにからだを差し出した。
しかし、ダンスはうまれなかった。前日の最高だったリハーサルの残像を追いかける佐久間は戸惑い、衆人環視の前で徐々に余裕を失っていった。絶体絶命のピンチに、その瞬間を生きていた奥谷から、ダンスがうまれはじめた。やがて、事故は最高のパフォーマンスへと昇華された。
本日は、どんな事故から即興ダンスがうまれるのでしょうか。
***
奈良障害者芸術祭 HAPPY SPOT NARA 2011-2012 鹿の劇場2「からだの発見」
http://popo.or.jp/happyspotnara/about.html#spot3
日時:2月2日(木) 18:00~
場所:ならまちセンター市民ホール
プログラム:
「アルクアシタ」出演:森田かずよ
「うまれる」出演:佐久間新(ダンス)、奥谷晴美(ダンス)、ジェリー・ゴードン(音楽)
「ここだけの話」振付:砂連尾理 出演:砂連尾理(ダンス)、安藤共博(ダンス)、佐々木大基(ダンス)、西川文章(音楽)
トーク「障害のある人と身体表現の可能性」大谷燠X砂連尾理X佐久間新
ディレクション:NPO法人 DANCE BOX
入場無料・要申し込み(ウェブサイトより申し込んでください。分からない場合は、佐久間宛にご連絡ください。)
3件目
写真紹介 カメラマン武壮隆志さんのブログで公演の写真が見られます。
http://cowchil.exblog.jp/17337202/
1月14日、民衆劇かまがさき「あんこかて人間や!」を芝居の舞台になった釜ヶ崎のこどもの里で上演しました。こどもたちが日々遊んでいる部屋がステージになりました。特別な音響も照明も無いですが、会場に詰めかけたこども、支援者、運動家、おっちゃん、おばちゃん、スタッフの熱気が最高の雰囲気を作ってくれました。釜のおっちゃんの前で、釜のおっちゃんを演じるのはプレッシャーでしたが、僕自身もすっかりおじさんになっていたので、思いのほかちゃんとおっちゃんに見えています。この舞台は、今後もあちらこちらで上演していくつもりです。
民衆劇かまがさき「あんこかて人間や!~おっちゃん達の人間宣言~」
2012年1月14日 釜ヶ崎こどもの里
出演:きむきがん、とりいしん平、佐久間新
写真:武壮隆志
4件目
映像紹介 大阪大学現場力と実践知公開授業
昨年の11月1日と8日に、大阪大学の看護学部で「合わせる」という公開授業を行いました。1回目の授業の冒頭で、すごく存在感がいい人がいたので、「踊りますか?」と尋ねたところから即興ダンスが始まりました。突き上げる衝動とそれに添わせるからだとがとてもいいダンスを生み出しました。後で聞くと大学院生のカワイさんという方でした。後日、とてもすばらし感想も書いてくださいました。これは、コミュニケーションデザインセンターが発行している冊子に掲載される予定です。
ストーブの真横にいても、キーボードを叩く手がかじかむ程冷えています。でも、光は日に日に強さを増し、夕暮れの空が長くなっています。ゆっくりと春が訪れるのを楽しみたいですね。
佐久間新のジャワ舞踊的生活
さて、公演・ワークショップのご案内です。2月3月は、人一倍ダンスの得意な障がいがある人たちと踊る機会がたくさんあります。
目次
・HAPPY SPOT NARA アートリンク 1月28日 2月1日 奈良 奈良文化会館
・HAPPY SPOT NARA 鹿の劇場「からだの発見」 2月2日 奈良 ならまちセンター市民ホール
・写真紹介 民衆劇かまがさき カメラマン武壮剛志のブログ
・映像紹介 大阪大学現場力授業 カワイさんとのダンス
ーコンテンツー
1件目
昨年から奈良のたんぽぽの家で、メンバー対象のワークショップをしています。初対面のメンバーもいたのですが、みなそれなりに成長や変化のあった1年になりました。毎回、スタッフがその様子を撮影していたのですが、ダンスのショートフィルムがたくさん出来ました。その成果をパフォーマンスと映像展示で発表します。奈良障害者芸術祭の一環です。
奈良障害者芸術祭 HAPPY SPOT NARA 2011-2012
アートリンクプロジェクト
http://popo.or.jp/happyspotnara/about.html#link
映像展示
20の作品をA~Eのプラグラムに分けて毎日上映します。
日時:1月26日(木)~2月5日(日) 9:00 ~ 19:00 月曜日休館
場所:奈良文化会館展示室 D、E
パフォーマンス
日時:1月28日 13:30~
2月1日 11:00~ 14:30~
場所:奈良文化会館展示室 D、E
出演:佐久間新、たんぽぽの家メンバー
(出演するメンバーは、毎回異なります。公演時間は20分程度ですが、即興なので多少前後します。)
アーティストトーク
日時:1月28日 15:00~17:00
場所:奈良文化会館展示室 D、E
出演:アートリンク参加アーティスト
以上、すべて無料、申し込み不要のイベントです。
2件目
昨年公演した「うまれる」の再演です。再演ですが、即興なので、全く違う舞台になります。宣伝コピーを作りました。「鹿の劇場」という奈良障害者芸術祭の一環です。砂連尾理さんと森田かずよさんの作品も同時に上演されます。とてもいいダンスが立ち現れると思いますので、ぜひお越し下さい。
***
「ダンス事故。なにが起こるか分からない。前回の公演は事故だった。そこから最高のダンスがうまれた。」
芦屋市立美術博物館での初演の際、佐久間がバルコニーの上でゆったりと舞いはじめる頃、舞台中央では奥谷が発作を起こしていた。なにも知らぬ佐久間は悠然と舞いながら階段を下り、奥谷に語りかけるようにからだを差し出した。
しかし、ダンスはうまれなかった。前日の最高だったリハーサルの残像を追いかける佐久間は戸惑い、衆人環視の前で徐々に余裕を失っていった。絶体絶命のピンチに、その瞬間を生きていた奥谷から、ダンスがうまれはじめた。やがて、事故は最高のパフォーマンスへと昇華された。
本日は、どんな事故から即興ダンスがうまれるのでしょうか。
***
奈良障害者芸術祭 HAPPY SPOT NARA 2011-2012 鹿の劇場2「からだの発見」
http://popo.or.jp/happyspotnara/about.html#spot3
日時:2月2日(木) 18:00~
場所:ならまちセンター市民ホール
プログラム:
「アルクアシタ」出演:森田かずよ
「うまれる」出演:佐久間新(ダンス)、奥谷晴美(ダンス)、ジェリー・ゴードン(音楽)
「ここだけの話」振付:砂連尾理 出演:砂連尾理(ダンス)、安藤共博(ダンス)、佐々木大基(ダンス)、西川文章(音楽)
トーク「障害のある人と身体表現の可能性」大谷燠X砂連尾理X佐久間新
ディレクション:NPO法人 DANCE BOX
入場無料・要申し込み(ウェブサイトより申し込んでください。分からない場合は、佐久間宛にご連絡ください。)
3件目
写真紹介 カメラマン武壮隆志さんのブログで公演の写真が見られます。
http://cowchil.exblog.jp/17337202/
1月14日、民衆劇かまがさき「あんこかて人間や!」を芝居の舞台になった釜ヶ崎のこどもの里で上演しました。こどもたちが日々遊んでいる部屋がステージになりました。特別な音響も照明も無いですが、会場に詰めかけたこども、支援者、運動家、おっちゃん、おばちゃん、スタッフの熱気が最高の雰囲気を作ってくれました。釜のおっちゃんの前で、釜のおっちゃんを演じるのはプレッシャーでしたが、僕自身もすっかりおじさんになっていたので、思いのほかちゃんとおっちゃんに見えています。この舞台は、今後もあちらこちらで上演していくつもりです。
民衆劇かまがさき「あんこかて人間や!~おっちゃん達の人間宣言~」
2012年1月14日 釜ヶ崎こどもの里
出演:きむきがん、とりいしん平、佐久間新
写真:武壮隆志
4件目
映像紹介 大阪大学現場力と実践知公開授業
昨年の11月1日と8日に、大阪大学の看護学部で「合わせる」という公開授業を行いました。1回目の授業の冒頭で、すごく存在感がいい人がいたので、「踊りますか?」と尋ねたところから即興ダンスが始まりました。突き上げる衝動とそれに添わせるからだとがとてもいいダンスを生み出しました。後で聞くと大学院生のカワイさんという方でした。後日、とてもすばらし感想も書いてくださいました。これは、コミュニケーションデザインセンターが発行している冊子に掲載される予定です。
ストーブの真横にいても、キーボードを叩く手がかじかむ程冷えています。でも、光は日に日に強さを増し、夕暮れの空が長くなっています。ゆっくりと春が訪れるのを楽しみたいですね。
佐久間新のジャワ舞踊的生活
2011年10月から12月までのつぶやきです。去年のつぶやきの層に、今年のつぶやきの層が重なっていきます。この間、ブナが保育所のアルバムを懐かしそうに見ていました。そうやって、記憶の層を作りながら人生を重ねていくんだろう。
つぶやき中の方はこちらでも。
http://twitter.com/#!/kasakuman
10月2日
東宮御所が真っ正面に見える部屋で目が覚めました。さて、いよいよ「愛の賛歌」三輪眞弘@サントリーホールの本番です。昨日は、吾妻橋からスカイツリーと金の雲を眺めましたが、雲の真下で「セミ」野村誠を踊ったのが、2000年。11年後は、麒麟の背に乗ってか、星(ビンタン)の下で踊るのか。
10月3日
ありがとうございました!!@kao_otani マルガサリによる「愛の讃歌ーガムランアンサンブルのための」素晴らしかった。ガムランが奏でる音の響きは、豊穣なこの世界の輪郭をぐるぐると縁取って、聴くほうも、それに飲み込まれ、垂直方向の身体の軸がはずれた、感じ。
天井を、輝く光を、その上の空を、見ながら踊りました。音も、渦に鳴って立ち上って行けばいいなあ・・・と。@kao_otani 二つの天体が回っているのを見るようなひとときでした。
そうなんです、外で踊るのが大好きです。でも、踊り続けられような環境が危機的です。そのあたりを、どうしていくのかが僕にとっての大きなテーマになりはじめています。@kao_otani 屋外、月光の下とかで踊られるのを見てみたいです。
@kao_otani いつか一緒踊りましょう。都会の真ん中でご飯を食べて、今はもう標高450メートルの山の中。では、おやすみなさい!!
三輪眞弘個展無事終了しました。いろいろ考えさせられることはありますが、みなさまありがとうございました。いろいろと勇気もわきました。ダンスと音楽とが同時にある「さんずい」も追求したいなあ・・・、と。今朝は、ストーブが入っています。今から、やぶちゃんと東吉野村の下見へ再び。
10月5日
僕のあこがれのベンさんは亡くなる前は、いつもその暗闇で踊っていました。さまざまなものと交信していましたよ。@KOHEY_KAWAMURA @tokuhisawilliam そのジャワの暗闇の儀式 行った事ありますよ とても良かった
10月6日
雨上がりの快晴の朝。風にキンモクセイが練り込まれている。ぶら下がった鎖のような稜線の向こうから日が射してくる。三角の木の輪郭にびっしりとついた雨粒が浮かび上がり、やって来たのではない、そこから立ち上った靄が流れて行く。足下では、褪せはじめた彼岸花が紅白のストライプになっている。
つぶやき中の方はこちらでも。
http://twitter.com/#!/kasakuman
10月2日
東宮御所が真っ正面に見える部屋で目が覚めました。さて、いよいよ「愛の賛歌」三輪眞弘@サントリーホールの本番です。昨日は、吾妻橋からスカイツリーと金の雲を眺めましたが、雲の真下で「セミ」野村誠を踊ったのが、2000年。11年後は、麒麟の背に乗ってか、星(ビンタン)の下で踊るのか。
10月3日
ありがとうございました!!@kao_otani マルガサリによる「愛の讃歌ーガムランアンサンブルのための」素晴らしかった。ガムランが奏でる音の響きは、豊穣なこの世界の輪郭をぐるぐると縁取って、聴くほうも、それに飲み込まれ、垂直方向の身体の軸がはずれた、感じ。
天井を、輝く光を、その上の空を、見ながら踊りました。音も、渦に鳴って立ち上って行けばいいなあ・・・と。@kao_otani 二つの天体が回っているのを見るようなひとときでした。
そうなんです、外で踊るのが大好きです。でも、踊り続けられような環境が危機的です。そのあたりを、どうしていくのかが僕にとっての大きなテーマになりはじめています。@kao_otani 屋外、月光の下とかで踊られるのを見てみたいです。
@kao_otani いつか一緒踊りましょう。都会の真ん中でご飯を食べて、今はもう標高450メートルの山の中。では、おやすみなさい!!
三輪眞弘個展無事終了しました。いろいろ考えさせられることはありますが、みなさまありがとうございました。いろいろと勇気もわきました。ダンスと音楽とが同時にある「さんずい」も追求したいなあ・・・、と。今朝は、ストーブが入っています。今から、やぶちゃんと東吉野村の下見へ再び。
10月5日
僕のあこがれのベンさんは亡くなる前は、いつもその暗闇で踊っていました。さまざまなものと交信していましたよ。@KOHEY_KAWAMURA @tokuhisawilliam そのジャワの暗闇の儀式 行った事ありますよ とても良かった
10月6日
雨上がりの快晴の朝。風にキンモクセイが練り込まれている。ぶら下がった鎖のような稜線の向こうから日が射してくる。三角の木の輪郭にびっしりとついた雨粒が浮かび上がり、やって来たのではない、そこから立ち上った靄が流れて行く。足下では、褪せはじめた彼岸花が紅白のストライプになっている。
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