1月26日
よくなじみのある顔の人が、よくなじみのある場所へ入ってきたけど、組み合わせがおかしい。円弘志さんが、石橋のジャワ舞踊の教室の入り口で肩をすぼめてニヤニヤしている。どうぞどうぞと入ってもらった。テレビのクルーも一緒。こちらは、僕とイウィンさんとブナとバミオこと西岡美緒さん。取材したいという連絡はあったんだけど、詳しいことは聞いていない。テレビのことなので、行き当たりばったりで街をぶらぶらすると言っても、下見や根回しがあるんだろう。僕らは、この時間にここで待機することにはなっていた。
まずは、何これっ、ちょっと踊ってみてくださいよ、って感じで円さんが言うので、じゃあ、まあ自由に少し、って感じでバミオのグンデルで少し踊ってみる。その後、インタビューされたり、湯気ダンスも少し。イウィンさんはいつもより厚化粧、ブナは緊張気味。ほぼぶっ通しで50分ほど撮影。近くで見る円さんは、目元に膜がかかっているようで疲れている感じがした。「とんでとんで・・・」がはやったのは僕が小学校の頃だから、もう30年以上前のことだ。確か、僕が通っていた中学校の校区に住んでいて、メダカを飼っているという話を聞いたことがあった。膜の向こうの目の表情は読み取りにくかったけれど、即興ダンスや湯気ダンスを結構本気でおもしろがってくれているようだった。
炊飯器の湯気でダンスしながら、止まらなくなってきたところで円さんが、「後20秒でまとめてくださいよ。」っていうので、なんとかまとめたところで、「はいっ、となりの人間国宝さん!」とステッカー登場。テレビなので、いったいどう編集されてどれくらい放送されるのかは分からないけれど、なかなかおもしろかった。関西テレビの「よーいドン」という番組で平日の午前中にやっている。放送は2月の中旬とのこと、また決まれば、告知いたします。円さんが帰った後も、クルーが残って撮影の続き。この日は、堺の祥の郷でワークショップがあったので、僕はあわてて出発。
阪大で、本間直樹さんと西村ユミさんをひろって近畿道を南へ。18時30分前、元は個人の別荘で住宅地にひっそりと建っているデイサービス祥の郷に到着。玉地雅浩さんと西川勝さんはすでに到着していて、この日はさらに志賀玲子さんと井尻貴子さんも来ていた。総勢7名の大所帯、祥の郷側のスタッフは4人!!もともと西川さんとスタッフ長の細川鉄平さんが意気投合しているところに、阪大で「からだトーク」というシリーズをしていた僕らのチームが関わることになったのだ。とりあえず、僕が好きなことをすればいいことになっていたので、「トイレットペーパーダンス」「ひたすら歩くワーク」「床を鳴らす即興」など、これまで3回はかなり自由にやってきた。今日が4回目で、一応一区切りになる。
前にも紹介したけれど、細川さんが前回のことをブログで紹介してくれている。
http://ameblo.jp/syounosato/
これとは別に、たんぽぽの家では、『言語から身振りへ』ふれあう回路開発事業が行われていて、僕はそこのメンバーになっている。このプロジェクトでハンドブックを作成することになっていて、その取材で志賀さんがやってきていたのだ。とまあ、いろいろいきさつはあるんだけど、みんなでからだを動かす、というのが集まった目的である。玉地さんのアイデアで、「身体と身体をひっつけて動く、ひっつかないように動く」というアイデアを元にスタートした。狭い応接室でおとなが10人以上入り乱れてくんずほぐれつの大騒動に。僕の役割は、その中でからだにわき起こるおもしろい感覚が無いか、ダンスにつながるヒントが無いかということに感覚を研ぎすまし、ここだと思った瞬間にダンスへのキラーパスの出すことなのだ。
ワークショップ終了後、志賀玲子さんの仕切りでのおしゃべりになった。西川さんはコンテポラリーダンスグループのコンタクトゴンゾのよき理解者としても知られてるんだけど、細川さんは西川さんと出会って、デイサービスでのリクレーションを全くやめてしまった。老人たちに何かを押し付けるのが嫌になったのだ。しかし、日がな一日老人とつきあう、簡単なことではない。大きな変化だったろう、働いているその他のスタッフも大変だっただろう。志賀さんのスタッフへのインタビューが進む。2回目の「ひたすら歩くワーク」をした後、スタッフに変化があったという。足音が大きいと指摘されたスタッフは音が鳴りにくい履物に変えた。歩き方が変わった。コップを置く音にも気を使うようになった。外部の看護士が乱暴に血圧計のスタンドを引きずる音に老人たちがおびえている様子気がついた。ふすまを挟んだとなりの部屋で動く気配が分かるようになった。といった感想が出た。
また、「トイレットペーパーダンス」や「床を鳴らす即興」のような何気なく遊んでいる中から、合図も無くいつのまにかパフォーマンスがはじまったという経験から、日がな一日一緒にすごす老人の何気ない動作に面白みを感じられるようになったり、つねり合いをしながらおじいさんとコミュケーションをはかれるようになったり、会話は出来ないおじいさんと目配せだけで一緒にトイレに行けるようになったり、という話が次々と出てきた。なんとうれしいことだろう。僕自身がダンスとして楽しんでいることが、確かに介護の現場でも面白みになりうるのだ。役に立つからうれしいんじゃなくて、人や環境やまわりとコミュニケーションすることが、ダンスにとってもとても大切だから。逆に、介護のベテランはコミュニケーションの達人だろうから、僕らダンサーが学ぶこともたくさんあるだろうし、一緒に踊ったら楽しいだろうなあ。志賀さんが言った。佐久間さんはスルメみたいだね。他の人がもう味が無くなったと言っても、まだまだおいしいと言ってずっとしがんでるもんね。感じて味わいつくすダンス。
数回のワークショップで驚くべき変化である。どこの施設でやってもこんな変化や反応があるというものではないだろう。けれど、やる気のあるスタッフがいて、西川さんと細川さんのような出会いがあって、からだを動かすことから生まれる実感に根ざした発想の転換とがあれば、意外と簡単に大きな変化が生まれるのかもしれない。いま、井尻さんが中心となって進めているたんぽぽの家のプロジェクトのハンドブックを作成しているところ。僕も来月に、砂連尾理さんと荒井英夫さんとの座談会や本間直樹さんとの対談をする予定なので、もう少しいろいろ考えたいと思っている。
よくなじみのある顔の人が、よくなじみのある場所へ入ってきたけど、組み合わせがおかしい。円弘志さんが、石橋のジャワ舞踊の教室の入り口で肩をすぼめてニヤニヤしている。どうぞどうぞと入ってもらった。テレビのクルーも一緒。こちらは、僕とイウィンさんとブナとバミオこと西岡美緒さん。取材したいという連絡はあったんだけど、詳しいことは聞いていない。テレビのことなので、行き当たりばったりで街をぶらぶらすると言っても、下見や根回しがあるんだろう。僕らは、この時間にここで待機することにはなっていた。
まずは、何これっ、ちょっと踊ってみてくださいよ、って感じで円さんが言うので、じゃあ、まあ自由に少し、って感じでバミオのグンデルで少し踊ってみる。その後、インタビューされたり、湯気ダンスも少し。イウィンさんはいつもより厚化粧、ブナは緊張気味。ほぼぶっ通しで50分ほど撮影。近くで見る円さんは、目元に膜がかかっているようで疲れている感じがした。「とんでとんで・・・」がはやったのは僕が小学校の頃だから、もう30年以上前のことだ。確か、僕が通っていた中学校の校区に住んでいて、メダカを飼っているという話を聞いたことがあった。膜の向こうの目の表情は読み取りにくかったけれど、即興ダンスや湯気ダンスを結構本気でおもしろがってくれているようだった。
炊飯器の湯気でダンスしながら、止まらなくなってきたところで円さんが、「後20秒でまとめてくださいよ。」っていうので、なんとかまとめたところで、「はいっ、となりの人間国宝さん!」とステッカー登場。テレビなので、いったいどう編集されてどれくらい放送されるのかは分からないけれど、なかなかおもしろかった。関西テレビの「よーいドン」という番組で平日の午前中にやっている。放送は2月の中旬とのこと、また決まれば、告知いたします。円さんが帰った後も、クルーが残って撮影の続き。この日は、堺の祥の郷でワークショップがあったので、僕はあわてて出発。
阪大で、本間直樹さんと西村ユミさんをひろって近畿道を南へ。18時30分前、元は個人の別荘で住宅地にひっそりと建っているデイサービス祥の郷に到着。玉地雅浩さんと西川勝さんはすでに到着していて、この日はさらに志賀玲子さんと井尻貴子さんも来ていた。総勢7名の大所帯、祥の郷側のスタッフは4人!!もともと西川さんとスタッフ長の細川鉄平さんが意気投合しているところに、阪大で「からだトーク」というシリーズをしていた僕らのチームが関わることになったのだ。とりあえず、僕が好きなことをすればいいことになっていたので、「トイレットペーパーダンス」「ひたすら歩くワーク」「床を鳴らす即興」など、これまで3回はかなり自由にやってきた。今日が4回目で、一応一区切りになる。
前にも紹介したけれど、細川さんが前回のことをブログで紹介してくれている。
http://ameblo.jp/syounosato/
これとは別に、たんぽぽの家では、『言語から身振りへ』ふれあう回路開発事業が行われていて、僕はそこのメンバーになっている。このプロジェクトでハンドブックを作成することになっていて、その取材で志賀さんがやってきていたのだ。とまあ、いろいろいきさつはあるんだけど、みんなでからだを動かす、というのが集まった目的である。玉地さんのアイデアで、「身体と身体をひっつけて動く、ひっつかないように動く」というアイデアを元にスタートした。狭い応接室でおとなが10人以上入り乱れてくんずほぐれつの大騒動に。僕の役割は、その中でからだにわき起こるおもしろい感覚が無いか、ダンスにつながるヒントが無いかということに感覚を研ぎすまし、ここだと思った瞬間にダンスへのキラーパスの出すことなのだ。
ワークショップ終了後、志賀玲子さんの仕切りでのおしゃべりになった。西川さんはコンテポラリーダンスグループのコンタクトゴンゾのよき理解者としても知られてるんだけど、細川さんは西川さんと出会って、デイサービスでのリクレーションを全くやめてしまった。老人たちに何かを押し付けるのが嫌になったのだ。しかし、日がな一日老人とつきあう、簡単なことではない。大きな変化だったろう、働いているその他のスタッフも大変だっただろう。志賀さんのスタッフへのインタビューが進む。2回目の「ひたすら歩くワーク」をした後、スタッフに変化があったという。足音が大きいと指摘されたスタッフは音が鳴りにくい履物に変えた。歩き方が変わった。コップを置く音にも気を使うようになった。外部の看護士が乱暴に血圧計のスタンドを引きずる音に老人たちがおびえている様子気がついた。ふすまを挟んだとなりの部屋で動く気配が分かるようになった。といった感想が出た。
また、「トイレットペーパーダンス」や「床を鳴らす即興」のような何気なく遊んでいる中から、合図も無くいつのまにかパフォーマンスがはじまったという経験から、日がな一日一緒にすごす老人の何気ない動作に面白みを感じられるようになったり、つねり合いをしながらおじいさんとコミュケーションをはかれるようになったり、会話は出来ないおじいさんと目配せだけで一緒にトイレに行けるようになったり、という話が次々と出てきた。なんとうれしいことだろう。僕自身がダンスとして楽しんでいることが、確かに介護の現場でも面白みになりうるのだ。役に立つからうれしいんじゃなくて、人や環境やまわりとコミュニケーションすることが、ダンスにとってもとても大切だから。逆に、介護のベテランはコミュニケーションの達人だろうから、僕らダンサーが学ぶこともたくさんあるだろうし、一緒に踊ったら楽しいだろうなあ。志賀さんが言った。佐久間さんはスルメみたいだね。他の人がもう味が無くなったと言っても、まだまだおいしいと言ってずっとしがんでるもんね。感じて味わいつくすダンス。
数回のワークショップで驚くべき変化である。どこの施設でやってもこんな変化や反応があるというものではないだろう。けれど、やる気のあるスタッフがいて、西川さんと細川さんのような出会いがあって、からだを動かすことから生まれる実感に根ざした発想の転換とがあれば、意外と簡単に大きな変化が生まれるのかもしれない。いま、井尻さんが中心となって進めているたんぽぽの家のプロジェクトのハンドブックを作成しているところ。僕も来月に、砂連尾理さんと荒井英夫さんとの座談会や本間直樹さんとの対談をする予定なので、もう少しいろいろ考えたいと思っている。
(佐久間新)
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1月17日
休み明けの寒い朝というのは、16年前と同じ。震災から数年間は、連休明けの朝になると揺れた感覚がわき上がったが、いつの間にかそれはなくなった。昨晩、豊中の実家から買ったばかりの真っ赤なカローラで、上から横から下から舞い上がる雪がヘッドライトに照らされるのを眺めながら、山道をグイグイ上がった。路面がみるみる白くなる、パウダースノーなので、行けるかなと思ったが、自宅まで3キロの上りで少し滑りはじめた。平らなところに停めないとジャッキアップが出来なくなるので、反対車線の消防署前の駐車場に滑り込んだ。
ハッチバックのドアを開けて、ジャッキとチェーンを出した。前のビスタに比べるとずいぶん軽い。ダンスをするのに腕の筋肉はあまりいらないが、ジャッキをあげる時はマッチョな人に憧れる。消防署員が遠目に見ていたので、手際良くやろうとするが、チェーンの端のフックの金具がない。手はどんどんかじかんでくるし・・・、内側と外側を入れ替えて、金具なしで、噛み合わせたチェーンに直接ゴムの輪っかの留め具を引っ掛けた。長距離だと危ないが、自宅までなら大丈夫だろう。
そして今朝。しもた、水が出ない。凍結防止に細く出していたが、細すぎて止まってしまったようだ。朝ご飯は冷凍の豚まん。風呂の水をストーブで暖めて、洗顔と歯磨き。やかんの水を沸かしてコーヒーを飲む、ブナの牛乳は電子レンジ。いつも一緒に行っている姉妹も車で送って行ってもらうと言うので、ブナも送ることに。普段よりのんびりの朝になった。
昼ご飯は、ストーブの上にあるおでんだけど、ご飯がない。そうだ米を泉に研ぎにいこう。ざるに米5合を入れて、やかんも持って泉に向かった。ギッシギッシ言わせながら進んでいくと、イノシシらしき足跡がある。夜中に散歩したんだろうか。小股で、さっさっさっと小走りで散歩した感じ。その先では、3、4センチの間隔の平行線が走っている。時々線が折れ曲がっている。なんだろう・・・、たぶんカラスじゃないかな。雪が深いので、ジャンプしても雪から出ずに線になっていく。微妙で繊細な直線が面白い。

田んぼの横を抜けると泉がある。横の倉庫には、50センチ以上もあるつららがたくさんぶら下がっているのに、泉のまわりは雪がほとんど積もっていない。コンクリートの升から伸びた水路に流れる水から、ああ!湯気が立ち上がっている。思わず手を入れると、あたたかい!かじかんでいたからだけど。温泉のように、というとオーバーかもしれないが、ほんとにあたたかい。日差しが出てきているので、あちらこちらから溶けはじめたしずくの音が聞こえる。水が流れる土管からもゴボゴボッといい音が聞こえる。

上を見上げると、竹と杉がまっすぐ青空に向かっている。音もなく、雪が葉を滑り降りる。木漏れ日に照らされたところでだけ、金色に光る。細かな粒子が落ちていく。時折、少し大きなかたまりも落ちていく。米を研いで、やかんでそっと上澄みをすくって、こけないようにゆっくりと歩く。雑草の上に乗った雪で滑りそうになると、ススッとステップが生まれる。さっき作った行きしなの自分の足跡を観察しながら帰った。
休み明けの寒い朝というのは、16年前と同じ。震災から数年間は、連休明けの朝になると揺れた感覚がわき上がったが、いつの間にかそれはなくなった。昨晩、豊中の実家から買ったばかりの真っ赤なカローラで、上から横から下から舞い上がる雪がヘッドライトに照らされるのを眺めながら、山道をグイグイ上がった。路面がみるみる白くなる、パウダースノーなので、行けるかなと思ったが、自宅まで3キロの上りで少し滑りはじめた。平らなところに停めないとジャッキアップが出来なくなるので、反対車線の消防署前の駐車場に滑り込んだ。
ハッチバックのドアを開けて、ジャッキとチェーンを出した。前のビスタに比べるとずいぶん軽い。ダンスをするのに腕の筋肉はあまりいらないが、ジャッキをあげる時はマッチョな人に憧れる。消防署員が遠目に見ていたので、手際良くやろうとするが、チェーンの端のフックの金具がない。手はどんどんかじかんでくるし・・・、内側と外側を入れ替えて、金具なしで、噛み合わせたチェーンに直接ゴムの輪っかの留め具を引っ掛けた。長距離だと危ないが、自宅までなら大丈夫だろう。
そして今朝。しもた、水が出ない。凍結防止に細く出していたが、細すぎて止まってしまったようだ。朝ご飯は冷凍の豚まん。風呂の水をストーブで暖めて、洗顔と歯磨き。やかんの水を沸かしてコーヒーを飲む、ブナの牛乳は電子レンジ。いつも一緒に行っている姉妹も車で送って行ってもらうと言うので、ブナも送ることに。普段よりのんびりの朝になった。
昼ご飯は、ストーブの上にあるおでんだけど、ご飯がない。そうだ米を泉に研ぎにいこう。ざるに米5合を入れて、やかんも持って泉に向かった。ギッシギッシ言わせながら進んでいくと、イノシシらしき足跡がある。夜中に散歩したんだろうか。小股で、さっさっさっと小走りで散歩した感じ。その先では、3、4センチの間隔の平行線が走っている。時々線が折れ曲がっている。なんだろう・・・、たぶんカラスじゃないかな。雪が深いので、ジャンプしても雪から出ずに線になっていく。微妙で繊細な直線が面白い。

田んぼの横を抜けると泉がある。横の倉庫には、50センチ以上もあるつららがたくさんぶら下がっているのに、泉のまわりは雪がほとんど積もっていない。コンクリートの升から伸びた水路に流れる水から、ああ!湯気が立ち上がっている。思わず手を入れると、あたたかい!かじかんでいたからだけど。温泉のように、というとオーバーかもしれないが、ほんとにあたたかい。日差しが出てきているので、あちらこちらから溶けはじめたしずくの音が聞こえる。水が流れる土管からもゴボゴボッといい音が聞こえる。

上を見上げると、竹と杉がまっすぐ青空に向かっている。音もなく、雪が葉を滑り降りる。木漏れ日に照らされたところでだけ、金色に光る。細かな粒子が落ちていく。時折、少し大きなかたまりも落ちていく。米を研いで、やかんでそっと上澄みをすくって、こけないようにゆっくりと歩く。雑草の上に乗った雪で滑りそうになると、ススッとステップが生まれる。さっき作った行きしなの自分の足跡を観察しながら帰った。
(佐久間新)
箕面の麓で行き止まる道路の信号で停まると、ピピピピッと雀が舞い降りてきました。歩道の植え込みで一斉に首を上下させてエサの殻を舞い上げています。群れになって、少し移動したりまた戻ったりしています。群れでひとつの生き物のようです。ドジョウの寝床のようなペットショップの奥で、店主がストーブの前に座っています。エサを買いにいくと、いつも頭の上に小鳥をたくさんのせてるおじいさんです。サンタが連れてきたコザクラインコのパリノは、ここで生まれたのです。おじいさんが前の植え込みにもエサを撒いてるんでしょうね。別の店舗が入るらしく3月に閉店します。コザクラとカナリアが少し残っているだけです。今年もよろしくお願いします。
さて、公演・ワークショップ・フォーラムや映像のご案内です。
目次
・BANYU MILI?水の流れ? 1月29日 滋賀 絽絽の家
・大阪ナイトピクニック 2月6日20日 大阪 船場アートカフェと周辺
・まずは からだから 身体表現ワークショップ 2月12日 北海道 かでる2・7
・臨床するアート 奈良セッション 2月19日20日 奈良 たんぽぽの家
・大阪ピクニック03の映像紹介
ーコンテンツー
1件目
滋賀県能登川にある築100年の古民家「絽絽の家」でのコンサート&ワークショップ。バニュ(水)をキーワードに、水になってからだを動かして、中国茶(水)を飲んで、ジャワ舞踊(水のダンス)を楽しむ集まりです。
絽絽の家で亜細亜を感じる
BANYU MILI ?水の流れ?
日時:2011年1月29日(土)13:00 ?16:00
1部 13:00?
水を感じるワークショップ(中国茶と菓子付き)
2部 15:00?
ジャワ舞踊のパフォーマンス(中国茶付き)
*暖かい服装でお越し下さい
場所:絽絽の家(滋賀県能登川町)
http://roro.shiga-saku.net/
会費(要予約):1部のみ 2000円
2部のみ 1500円
1部と2部 3000円
舞:佐久間新
茶:堀口一子(茶茶・月・企画)
主催:中谷志野舞(絽絽の家)
予約・お問い合わせ:tel 090-7761-3327
e-mail shinobu164@gmail.com
2件目
船場アートカフェのマンスリーアートカフェの一環で行われます。
http://art-cafe.ur-plaza.osaka-cu.ac.jp/main_monthly.html
大阪ナイトピクニック02
からだで街を感じる恒例のシリーズ「大阪ピクニック」の夜編。小学校の頃、星の観察だ、バットの素振りだ、ジョギングだ、と称して家を抜け出すのって楽しかったですよね。これまでに行った「大阪ピクニック」の映像を鑑賞します。坂を転がり、マンホールに耳をすまし、御堂筋で股のぞきをする人たち。アートカフェでからだをほぐして、夜の街でやりたいことを考えた後、実際に夜の街へ出かけます。静かなビルの間にダッシュの音が響くでしょうか。
日時:2011年2月6日(日)と20日(日)19:00?21:00(両日とも)
場所:船場アートカフェ(大阪市中央区 三休橋エクセルビル地下1階)
http://art-cafe.ur-plaza.osaka-cu.ac.jp/access.html
料金:参加無料(当日先着順受付)
主催:船場アートカフェ
お問い合わせ:船場アートカフェ tel/fax 06-4308-4900
e-mail art-cafe@ur-plaza.osaka-cu.ac.jp
3件目
2月10日からマイナス20度の北海道教育大学岩見沢校で集中講義を行います。せっかくの北海道なので、と教育大で講師をしているタイ舞踊の岩澤孝子さんがワークショップを企画してくれました。
佐久間新の身体表現ワークショップ
まずは からだから
日時:2011年2月12日(土)13:00?16:00
1部 ジャワ舞踊のデモンストレーション・レクチャー
2部 身体表現ワークショップ
*動きやすい服装でお越し下さい
場所:かでる2・7 北海道立道民活動センター(JR札幌駅から徒歩12分)
参加費:2000円(定員20名程度)
申し込みe-mail:kakako0777@hotmail.com
4件目
舞台だけではなく、ダンスはあらゆる場所にあふれていると思っています。特にケアの現場は、老いや病や生きることが切実な現場なので、ダンスがうまれやすいのかもしれません。ダンスとケアの現場や文化施設との新しい関わり方を考える会です。僕は、20日のディスカッションに参加します。
臨床するアート 奈良セッション
アウトリーチとインリーチ ?いのちの現場に向かうアートの可能性
http://popo.or.jp/info/2011/02/post-33.html
日時:2011年2月19日(土)13:30?17:30
2011年2月20日(日)10:00?17:00
ディスカッション(佐久間参加分)
「ケアに役立つ!?――ダンサーはなぜ福祉施設に向かうのか」
佐久間新、砂連尾理、細川鉄平 コーディネータ:西川勝
20日 10:00?12:00
会場:たんぽぽの家アートセンターHANA(奈良市)
http://popo.or.jp/access/
参加方法と申し込み方法は、ウェブサイトをご参照ください。
5件目
昨年10月に行った大阪ピクニック「地下から空へ」は、10数名の方が参加してくださいました。阪急梅田駅ビッグマンを出発し、ヨドバシカメラ、地下街、太融寺、中崎町などを経て、大阪駅までぐるっと1周する道のりでした。その時の様子はブログにも掲載しています。また、ほんまなおきさんが映像をアップしてくれています。例のごとく無編集でピクニックの1部を切り取った映像です。
http://margasari01.blog63.fc2.com/blog-date-20101022.html
Slowly Sakuma 002 March of 365 Steps
僕を先頭にダンサーの垣尾優さんや参加者の方々が地下街を進んでいきます。何かが起こるのか起こらないのか。不安や期待を抱えてどんどん進んで行きます。いろんな人とすれ違い、地下のいろんな材質のフロアーがあらわれます。でも、とくに何かが起こるということはありません。ピクニックの後半では、階段や公園や道路でパフォーマンスらしきものがはじまった場面もありました。しかし、ほんまさんが選んだのはこの部分でした、おもしろいですね。
Slowly Sakuma 001 Les Feuilles Mortes
太融寺に迷い込みました。大きな落ち葉があったので、ひろって踊る流れになりました。と、鐘が鳴りはじめました、そこから時が引き延ばされたように感じられました。このシリーズで、今回はじめてスローを使っています。slowly sakumaです。たまたま境内にいた人たちも見守ってくれています、おもしろいですね。
まだまだ寒い日が続きます。ご自愛ください。
さて、公演・ワークショップ・フォーラムや映像のご案内です。
目次
・BANYU MILI?水の流れ? 1月29日 滋賀 絽絽の家
・大阪ナイトピクニック 2月6日20日 大阪 船場アートカフェと周辺
・まずは からだから 身体表現ワークショップ 2月12日 北海道 かでる2・7
・臨床するアート 奈良セッション 2月19日20日 奈良 たんぽぽの家
・大阪ピクニック03の映像紹介
ーコンテンツー
1件目
滋賀県能登川にある築100年の古民家「絽絽の家」でのコンサート&ワークショップ。バニュ(水)をキーワードに、水になってからだを動かして、中国茶(水)を飲んで、ジャワ舞踊(水のダンス)を楽しむ集まりです。
絽絽の家で亜細亜を感じる
BANYU MILI ?水の流れ?
日時:2011年1月29日(土)13:00 ?16:00
1部 13:00?
水を感じるワークショップ(中国茶と菓子付き)
2部 15:00?
ジャワ舞踊のパフォーマンス(中国茶付き)
*暖かい服装でお越し下さい
場所:絽絽の家(滋賀県能登川町)
http://roro.shiga-saku.net/
会費(要予約):1部のみ 2000円
2部のみ 1500円
1部と2部 3000円
舞:佐久間新
茶:堀口一子(茶茶・月・企画)
主催:中谷志野舞(絽絽の家)
予約・お問い合わせ:tel 090-7761-3327
e-mail shinobu164@gmail.com
2件目
船場アートカフェのマンスリーアートカフェの一環で行われます。
http://art-cafe.ur-plaza.osaka-cu.ac.jp/main_monthly.html
大阪ナイトピクニック02
からだで街を感じる恒例のシリーズ「大阪ピクニック」の夜編。小学校の頃、星の観察だ、バットの素振りだ、ジョギングだ、と称して家を抜け出すのって楽しかったですよね。これまでに行った「大阪ピクニック」の映像を鑑賞します。坂を転がり、マンホールに耳をすまし、御堂筋で股のぞきをする人たち。アートカフェでからだをほぐして、夜の街でやりたいことを考えた後、実際に夜の街へ出かけます。静かなビルの間にダッシュの音が響くでしょうか。
日時:2011年2月6日(日)と20日(日)19:00?21:00(両日とも)
場所:船場アートカフェ(大阪市中央区 三休橋エクセルビル地下1階)
http://art-cafe.ur-plaza.osaka-cu.ac.jp/access.html
料金:参加無料(当日先着順受付)
主催:船場アートカフェ
お問い合わせ:船場アートカフェ tel/fax 06-4308-4900
e-mail art-cafe@ur-plaza.osaka-cu.ac.jp
3件目
2月10日からマイナス20度の北海道教育大学岩見沢校で集中講義を行います。せっかくの北海道なので、と教育大で講師をしているタイ舞踊の岩澤孝子さんがワークショップを企画してくれました。
佐久間新の身体表現ワークショップ
まずは からだから
日時:2011年2月12日(土)13:00?16:00
1部 ジャワ舞踊のデモンストレーション・レクチャー
2部 身体表現ワークショップ
*動きやすい服装でお越し下さい
場所:かでる2・7 北海道立道民活動センター(JR札幌駅から徒歩12分)
参加費:2000円(定員20名程度)
申し込みe-mail:kakako0777@hotmail.com
4件目
舞台だけではなく、ダンスはあらゆる場所にあふれていると思っています。特にケアの現場は、老いや病や生きることが切実な現場なので、ダンスがうまれやすいのかもしれません。ダンスとケアの現場や文化施設との新しい関わり方を考える会です。僕は、20日のディスカッションに参加します。
臨床するアート 奈良セッション
アウトリーチとインリーチ ?いのちの現場に向かうアートの可能性
http://popo.or.jp/info/2011/02/post-33.html
日時:2011年2月19日(土)13:30?17:30
2011年2月20日(日)10:00?17:00
ディスカッション(佐久間参加分)
「ケアに役立つ!?――ダンサーはなぜ福祉施設に向かうのか」
佐久間新、砂連尾理、細川鉄平 コーディネータ:西川勝
20日 10:00?12:00
会場:たんぽぽの家アートセンターHANA(奈良市)
http://popo.or.jp/access/
参加方法と申し込み方法は、ウェブサイトをご参照ください。
5件目
昨年10月に行った大阪ピクニック「地下から空へ」は、10数名の方が参加してくださいました。阪急梅田駅ビッグマンを出発し、ヨドバシカメラ、地下街、太融寺、中崎町などを経て、大阪駅までぐるっと1周する道のりでした。その時の様子はブログにも掲載しています。また、ほんまなおきさんが映像をアップしてくれています。例のごとく無編集でピクニックの1部を切り取った映像です。
http://margasari01.blog63.fc2.com/blog-date-20101022.html
Slowly Sakuma 002 March of 365 Steps
僕を先頭にダンサーの垣尾優さんや参加者の方々が地下街を進んでいきます。何かが起こるのか起こらないのか。不安や期待を抱えてどんどん進んで行きます。いろんな人とすれ違い、地下のいろんな材質のフロアーがあらわれます。でも、とくに何かが起こるということはありません。ピクニックの後半では、階段や公園や道路でパフォーマンスらしきものがはじまった場面もありました。しかし、ほんまさんが選んだのはこの部分でした、おもしろいですね。
Slowly Sakuma 001 Les Feuilles Mortes
太融寺に迷い込みました。大きな落ち葉があったので、ひろって踊る流れになりました。と、鐘が鳴りはじめました、そこから時が引き延ばされたように感じられました。このシリーズで、今回はじめてスローを使っています。slowly sakumaです。たまたま境内にいた人たちも見守ってくれています、おもしろいですね。
まだまだ寒い日が続きます。ご自愛ください。
1月4日
17時30分に阪急石橋駅で、タイ舞踊の岩澤孝子さんと待ち合わせ。もう20年以上この辺りをウロウロしているが、意外と喫茶店が少ない。飲み屋は多いのに。改札口を背に歩いていくと、目抜き通りの突き当たりに感じの良さそうなドーナツ屋さんが。おからのドーナツが名物で、なんとコーヒーはサービスだという。
岩澤さんは、去年の4月から北海道教育大学岩見沢校でダンスを教えている。そして、僕を集中講義の講師に呼んでくれたのだ。行くのは2月、マイナス20度の北海道。彼女もはじめての冬なので未体験。駅からキャンパスまでの道は1メートルくらい雪が積もっていて、学生たちが道が無くならないように同じ道を踏み固めながら通うのだという。
授業は90分かける15回。たっぷりある。大学では何度か授業したことがあるが、そういえば成績をつけるのははじめてだ。責任重大だなあ、僕自身、大学では苦労したからなあ。ここの大学には、芸術文化コースがあり、ダンスや表現が専門の学生がいる。岩澤さんが僕のyou tubeの映像を学生に見せたところ、湯気ダンスやドライアイスダンスをやってみたい、と興味を持ってくれた学生がいたそうだ。うれしいなあ。15回もあれば、湯気、ドライアイス、ペットボトル、ピクニックとかいろいろ出来そうだなあ。映像も見たいし・・・。最終的には、学生ひとり一人が自分でのオリジナルの身体表現ワークショップを開発できるような授業になればいいんだけどなあ。
岩澤さんとは大学生の頃からの知り合いなのだ。そんなにしゃべったことはなかったのだけど、互いの通っている大学が隣の駅だった、石橋と池田。大学の頃から毎年お盆に、奈良の十津川村である盆踊りに通っているが、当時、いろんな大学から民族音楽学やサウンドスケープのフィールドワークにたくさん学生や先生がやって来ていた。その中心にいたのが中川真さんと大教大の馬淵先生。僕はと言えば、フィールドワークではなく、お祭り大好き組で、テントをかついで自転車で行ったり、夜通し行われる祭りで村の若者と取っ組み合いのけんかをしたりしていた。村の青年会館に雑魚寝で泊って自炊するんだけど、馬淵先生のバターを1箱使うブラウンライスというのが名物だった。今では、お祭り大好き組ばかりになっているんだけど、当時はアカデミックな雰囲気も少し漂っていた。その頃に、岩澤さんと出会ったのだった。
19時から石橋駅徒歩1分にあるバレエスタジオで、ジャワ舞踊のレッスンがあったので、彼女とはバイバイ。新年から、よく冷えたバレエスタジオで阪急電車が通り過ぎるのを眺めながら、今年もジャワ舞踊の1年が始まった。岩見沢よりは暖かい!
湯気ダンス
ドライアイスダンス
17時30分に阪急石橋駅で、タイ舞踊の岩澤孝子さんと待ち合わせ。もう20年以上この辺りをウロウロしているが、意外と喫茶店が少ない。飲み屋は多いのに。改札口を背に歩いていくと、目抜き通りの突き当たりに感じの良さそうなドーナツ屋さんが。おからのドーナツが名物で、なんとコーヒーはサービスだという。
岩澤さんは、去年の4月から北海道教育大学岩見沢校でダンスを教えている。そして、僕を集中講義の講師に呼んでくれたのだ。行くのは2月、マイナス20度の北海道。彼女もはじめての冬なので未体験。駅からキャンパスまでの道は1メートルくらい雪が積もっていて、学生たちが道が無くならないように同じ道を踏み固めながら通うのだという。
授業は90分かける15回。たっぷりある。大学では何度か授業したことがあるが、そういえば成績をつけるのははじめてだ。責任重大だなあ、僕自身、大学では苦労したからなあ。ここの大学には、芸術文化コースがあり、ダンスや表現が専門の学生がいる。岩澤さんが僕のyou tubeの映像を学生に見せたところ、湯気ダンスやドライアイスダンスをやってみたい、と興味を持ってくれた学生がいたそうだ。うれしいなあ。15回もあれば、湯気、ドライアイス、ペットボトル、ピクニックとかいろいろ出来そうだなあ。映像も見たいし・・・。最終的には、学生ひとり一人が自分でのオリジナルの身体表現ワークショップを開発できるような授業になればいいんだけどなあ。
岩澤さんとは大学生の頃からの知り合いなのだ。そんなにしゃべったことはなかったのだけど、互いの通っている大学が隣の駅だった、石橋と池田。大学の頃から毎年お盆に、奈良の十津川村である盆踊りに通っているが、当時、いろんな大学から民族音楽学やサウンドスケープのフィールドワークにたくさん学生や先生がやって来ていた。その中心にいたのが中川真さんと大教大の馬淵先生。僕はと言えば、フィールドワークではなく、お祭り大好き組で、テントをかついで自転車で行ったり、夜通し行われる祭りで村の若者と取っ組み合いのけんかをしたりしていた。村の青年会館に雑魚寝で泊って自炊するんだけど、馬淵先生のバターを1箱使うブラウンライスというのが名物だった。今では、お祭り大好き組ばかりになっているんだけど、当時はアカデミックな雰囲気も少し漂っていた。その頃に、岩澤さんと出会ったのだった。
19時から石橋駅徒歩1分にあるバレエスタジオで、ジャワ舞踊のレッスンがあったので、彼女とはバイバイ。新年から、よく冷えたバレエスタジオで阪急電車が通り過ぎるのを眺めながら、今年もジャワ舞踊の1年が始まった。岩見沢よりは暖かい!
湯気ダンス
ドライアイスダンス
(佐久間新)
2010年10月から12月までの季節のつぶやきです。天気,植物,動物,食べ物など季節を感じるつぶやきをまとめています。山に住みはじめて10年を越えました。日々の感覚がじわじわっと変わってきています。そこには、ダンスが満ちています。
つぶやき中の方はこちらでも。
http://twitter.com/#!/kasakuman
10月1日
快晴,谷に靄がゆっくりと流れる。立ち枯れた木の白い幹がすけて見える軽い靄。「月と飛行機」とブナ。鳥の声、揺れるコスモス,朝露に濡れるまとわりつきそうなモケモケ,籾殻の焦げる匂い,油とタマゴの匂い,通り過ぎる軽トラの排ガスの匂い。靄が薄くなってくる。靴下の先が湿ってくる。
国道423号線のつづれ織りのカーブを下って行くと,いきなり広がった田んぼがあらわれる。三日月型の山の田んぼと違う四角い田んぼ。畝が真っ赤に染まっている。ハッとする赤、いいんだろうかって思うような赤。昨日は,その赤の中に白い箱!がなにか気配を感じて,減速していたのでギリギリセーフ。
10月4日
「石の花」無事終了しました。残念ながら,ustreamは映像がとぎれとぎれの上に途中で電池切れて、止まったようです。本堂の仏様の後ろには小部屋があり,鐘が吊るされています。ユリや蘭の匂いを大きく吸って、靄になって舞台に出て行きました。虫,水盤の水、舞台のきしみが音楽になっていました。
明日は,野村誠さん、野村幸弘さん、砂連尾理さん、垣尾優さんを亀岡駅に迎えに行きます。我が家のまわりをみんなで散歩して,いい感じなったら、撮影します。マルガサリのメンバーも合流出来るかな。雨はどうなるかな。降ったら降ったで,雨のダンスかなあ?
雨上がり。明るいのと暗い雲が入り交じっているけど,そのむこうの青空が透けて見えそう。谷間に綿菓子の靄がふわっとのぼっていく。水たまりの横には、小さなイモリ。すこし生暖かい風がぬめっている,キンモクセイとあとは何かな?
10月15日
雨上がり,かすんでいる。虫の音,揺れる葉音,アスファルトに響くタイヤの音,空高いプロペラ機。甘い香りが漂って来る、トーストの匂い?刈り取られた稲から伸びる青葉、燃えた籾殻の炭。ここだけが黒い,どこまでも黒い。ふと聞こえてくる自分の足音。響きすぎないように、そおっと歩いてみる。
10月19日
今朝通りかかった田んぼの籾殻の山に煙突が刺さっていて、白い煙が出ていた。おばあさんに聞くと、穴の空いた一斗缶に突き刺していると。さっき見に行って触ってみると、まだじんわり暖かかった。夜の田んぼに、闇よりも黒い炭になった籾殻が撒かれていた。土に還るんだろうなあ。
10月23日
今日は、千里万博公園で「1000人で音楽をする日。」です。晴れそうです。ぜひ、弁当持参でピクニックがてらお越し下さい。動きながら音を出すサンズイもやります。http://www.1000ongaku.com/
10月24日
「1000人で音楽する日。」打ち上げから帰ってきました。おかげさまで大盛会でした。天気も演奏もとてもよかったです。サンズイでは空に向かって音を放り投げると、天高くの鳥がすこし驚いて、でも悠然と太陽の塔と反対の山の方へ飛んで行きました。ウドロウドロ40分の後の沈黙の1分もよかった。
10月28日
ジョグジャのムラピ山の噴火が心配です。山の番人マリジャンさんが亡くなりました。今のところ市内は大丈夫そうですが・・・。
10月29日
この間から、灯油ストーブがついています。今日のお鍋の中身は、近所のおばあさんにもらったサツマイモ。
10月30日
ジョグジャ市内も、ムラピ山噴火の影響で、灰まじりの雨が降っているようですね。
10月31日
ムラピ山の噴火で亡くなった山の番人マリジャン爺のことが書かれている「白い菩提樹」という美しい本がある。エリザベスDプラスティヨ著、ヘリドノ画、七田ゆり・中嶋浩介翻訳。1000部の限定本。避難命令があっても留まり続け、祈りの姿勢で発見されたマリジャン爺のことばを少し引用します。
自分のことをバカだというマリジャン爺さん「利口もんは一つ何かをもらうと、もう一つ欲しがるが、バカもんは、一つもらうと大喜びするもんだ」
「地に落ちた果実を拾って食べると、どれも柔らかくて甘い。でも、木になっているのを竹竿で叩き落としたら、苦くて喰えんわい」
「皆、靴を履いても帽子は被らなくなってしもうた。わしは帽子を被って素足で歩く。頭は一番大切な持ち物だからのう。足に進めと命令するのは頭だろうて」
11月4日
空は澄み青空?。田んぼに並んだ枯れ草についた朝露が光り、土からは湯気が立ち上がっている。とてもスロー、ほとんど動かない。白い寒椿のつぼみには、アシナガバチやハエが集まっている。もう一度、田んぼを眺めると、靄は消えている。電線には水滴がぶら下がり、パリノは窓際で羽を毛羽立てている。
つぶやき中の方はこちらでも。
http://twitter.com/#!/kasakuman
10月1日
快晴,谷に靄がゆっくりと流れる。立ち枯れた木の白い幹がすけて見える軽い靄。「月と飛行機」とブナ。鳥の声、揺れるコスモス,朝露に濡れるまとわりつきそうなモケモケ,籾殻の焦げる匂い,油とタマゴの匂い,通り過ぎる軽トラの排ガスの匂い。靄が薄くなってくる。靴下の先が湿ってくる。
国道423号線のつづれ織りのカーブを下って行くと,いきなり広がった田んぼがあらわれる。三日月型の山の田んぼと違う四角い田んぼ。畝が真っ赤に染まっている。ハッとする赤、いいんだろうかって思うような赤。昨日は,その赤の中に白い箱!がなにか気配を感じて,減速していたのでギリギリセーフ。
10月4日
「石の花」無事終了しました。残念ながら,ustreamは映像がとぎれとぎれの上に途中で電池切れて、止まったようです。本堂の仏様の後ろには小部屋があり,鐘が吊るされています。ユリや蘭の匂いを大きく吸って、靄になって舞台に出て行きました。虫,水盤の水、舞台のきしみが音楽になっていました。
明日は,野村誠さん、野村幸弘さん、砂連尾理さん、垣尾優さんを亀岡駅に迎えに行きます。我が家のまわりをみんなで散歩して,いい感じなったら、撮影します。マルガサリのメンバーも合流出来るかな。雨はどうなるかな。降ったら降ったで,雨のダンスかなあ?
雨上がり。明るいのと暗い雲が入り交じっているけど,そのむこうの青空が透けて見えそう。谷間に綿菓子の靄がふわっとのぼっていく。水たまりの横には、小さなイモリ。すこし生暖かい風がぬめっている,キンモクセイとあとは何かな?
10月15日
雨上がり,かすんでいる。虫の音,揺れる葉音,アスファルトに響くタイヤの音,空高いプロペラ機。甘い香りが漂って来る、トーストの匂い?刈り取られた稲から伸びる青葉、燃えた籾殻の炭。ここだけが黒い,どこまでも黒い。ふと聞こえてくる自分の足音。響きすぎないように、そおっと歩いてみる。
10月19日
今朝通りかかった田んぼの籾殻の山に煙突が刺さっていて、白い煙が出ていた。おばあさんに聞くと、穴の空いた一斗缶に突き刺していると。さっき見に行って触ってみると、まだじんわり暖かかった。夜の田んぼに、闇よりも黒い炭になった籾殻が撒かれていた。土に還るんだろうなあ。
10月23日
今日は、千里万博公園で「1000人で音楽をする日。」です。晴れそうです。ぜひ、弁当持参でピクニックがてらお越し下さい。動きながら音を出すサンズイもやります。http://www.1000ongaku.com/
10月24日
「1000人で音楽する日。」打ち上げから帰ってきました。おかげさまで大盛会でした。天気も演奏もとてもよかったです。サンズイでは空に向かって音を放り投げると、天高くの鳥がすこし驚いて、でも悠然と太陽の塔と反対の山の方へ飛んで行きました。ウドロウドロ40分の後の沈黙の1分もよかった。
10月28日
ジョグジャのムラピ山の噴火が心配です。山の番人マリジャンさんが亡くなりました。今のところ市内は大丈夫そうですが・・・。
10月29日
この間から、灯油ストーブがついています。今日のお鍋の中身は、近所のおばあさんにもらったサツマイモ。
10月30日
ジョグジャ市内も、ムラピ山噴火の影響で、灰まじりの雨が降っているようですね。
10月31日
ムラピ山の噴火で亡くなった山の番人マリジャン爺のことが書かれている「白い菩提樹」という美しい本がある。エリザベスDプラスティヨ著、ヘリドノ画、七田ゆり・中嶋浩介翻訳。1000部の限定本。避難命令があっても留まり続け、祈りの姿勢で発見されたマリジャン爺のことばを少し引用します。
自分のことをバカだというマリジャン爺さん「利口もんは一つ何かをもらうと、もう一つ欲しがるが、バカもんは、一つもらうと大喜びするもんだ」
「地に落ちた果実を拾って食べると、どれも柔らかくて甘い。でも、木になっているのを竹竿で叩き落としたら、苦くて喰えんわい」
「皆、靴を履いても帽子は被らなくなってしもうた。わしは帽子を被って素足で歩く。頭は一番大切な持ち物だからのう。足に進めと命令するのは頭だろうて」
11月4日
空は澄み青空?。田んぼに並んだ枯れ草についた朝露が光り、土からは湯気が立ち上がっている。とてもスロー、ほとんど動かない。白い寒椿のつぼみには、アシナガバチやハエが集まっている。もう一度、田んぼを眺めると、靄は消えている。電線には水滴がぶら下がり、パリノは窓際で羽を毛羽立てている。
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