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Gamelan Marga Sari -Blog-

*ガムラン マルガサリ*のメンバーによるブログです.
「1000人で音楽する日。」
10月23日
8時、千里万博記念公園にある千里文化財団に集合。晴れそうでよかった。HIROSさん、小島さん、岩淵さんは、公園内にあるホテルに泊っていた。千里文化財団のスタッフも来たので、一緒に太陽の塔の近くにあるお祭り広場へ移動。ほどなくレンタル業者もやって来てテントやイントレを搬入。僕は、この日は、進行係になっていたんだけど、みんながさくさくどんどん作業を進めるのでらくちんらくちん。

舞台監督の古屋さんが、組み上がったイントレに巨大楽譜を設置する作業を始める。イベントっぽくなってきた。「佐久間さん、寸角は?」と古屋さん。ああっ!ショック!!忘れていた。前日に、ホームセンターでコンパネなどを買って、軽トラで搬入したのに・・・。山田のコーナンへレッツゴー。11時近くになると、これまでにやったピクニックという名の練習に来てくれていた参加者を中心とするサポートメンバーがやって来る。なんだかすっかり顔なじみ。お祭りみたいな感じ。

11時からサポーター・ミーティング。芝生に座って手弁当を食べた後、チラシを手に手に園内に散らばって、散策に来ている人を引き込もうという作戦。12時に受付開始。12時30分には、300を越えました、と受付から声がかかる。このくらいになると、スタンドにも人が増えてきて園内の人も何がはじまるんだろうって感じで、注目度がアップ。人が人を呼び列が長くなる。しかし、直前に用意した竹楽器の一部がカビていることが分かり、500名くらいで受付を終了。ちょっと残念。この日に使った楽器は、公園内の森から切り出した竹とウバメガシを、公園内の施設で燻蒸したものなのだ。
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飛行機が気持ち良さそうに、太陽の塔をなぞっていく。
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13時前になると、大勢の参加者がスタンドで思い思いに竹や木を鳴らしている。この音がすごくいい。リラックスした感じ、おしゃべりみたい。13時を、10分ほど回ったところで、いよいよイベント開始。HIROSさんのありがたいお話に続いて、小島さんのビッグビッグバンド。スタンドの参加者、つまりこの日の演奏者たちが音をリレーして回して行く。僕は、それを広場の真ん中から眺めたり聞いたりしてみる。音は、とぎれとぎれになったり、大きくなったり小さくなったりするけれど、きちっと最後まで伝わっていく。いろんな人が、いろんな音を鳴らしている。スタンドの端を見ると、ベビーカーのたまり場が出来ている。あかちゃんがいる、車いすの人がいる、おじいさんがいる。いろんな人がまざれば、音はますます面白くなっていく。
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そして、サンズイ、からだを使って音と遊ぶ試み。広場の真ん中まで、みんなに移動してもらう。民族大移動。まずは、音を太陽の塔に向かってほうり投げようと呼びかける。本気で呼びかけないと、こんなことに誰もつきあってくれないので、気合いを入れて。まずはその練習。せーのっ、スカッ。そして、もう一度。せーのっ、スカッ。いいですね、この感じ。

そして、本番。せーのっ!! タン!コン!ピュー!
いろんな音が飛んでいく。
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今日一日、お騒がせするので、まずは太陽の塔へのご挨拶代わり。

開けた丘陵にデーンと立っている太陽の塔があんまり気持ち良さそうなので、みんなで太陽の塔になってみる。
山や大きな木やビルやクレーンなんかに一体化するのは、とても気持ちがいいのだ。
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紫の服は、ピアニストの藤島啓子さん、存在感あるなあ。
やっている時は、後ろを振り向けない。みんなやっててくれたんだ・・・。うれしいなあ。

次は、振り返って箕面の山を、空を、眺める。何が見えるかインタビュー。そして、空に向かって、もう一度、音をほうり投げる。
上空にいた鳥が、一瞬ひるんで、すぐに群れになって山の方へ飛んでいった。
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いよいよUDLOT-UDLOT スタート。
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思い思いの体勢で、思い思いの音を奏でる。周りの音も、人も、風も、太陽の塔も、森も感じながら。
40分の演奏の後に、みんなで耳をすます。
ホセ・マセダの楽譜には無かった1分間を付け加えた。
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スタンドへ戻る人の波から、派手なシャツの中川真さんが近づいて、握手を求めてきた。毎週会ってるのに・・・。

今年の3月、HIROSさんとともに京都の藤島啓子さんのお宅へ伺った。1991年、中川真さんと藤島啓子さんが中心になってこの作品の日本初演を行ったのだ。ゴールデンウィークの日差しがあふれる仁和寺の境内に音が響いた。マセダ本人と著書の訳者でもある音楽家の高橋悠治さんのすがたもあった。太秦の藤島家に行くのは何年ぶりだろうか。当時のチラシや資料に混じって、たくさんの写真もあった。赤いシャツに編み上げの黒い靴を履いた大学生の僕もいた。サクマクン、お久しぶり。

19年経って、僕は41歳に、中川真さんは59歳になっていた。
「演奏はね、音はね、91年とあんまり変わらへんかったなあ。」と真さん。僕は、自分の音のだし方も、聞こえ方も、とても変わったと感じていたのだった。19年経って、変わったもの、変わらないものがあるんだろう。いい時期に、いい演奏会ができたねえ、というのが握手の意味だったのかなあ。


「1000人で音楽する日。」
http://www.1000ongaku.com/

10月23日
映像:本間直樹
http://www.youtube.com/watch?v=OBkZy5DAgSY
http://www.youtube.com/watch?v=lwxw5ACuHYU

写真
川上浩示
http://picasaweb.google.com/108698259242641498582/1000?authkey=Gv1sRgCIb5j4zC-OTQZQ#
岩淵拓郎
http://picasaweb.google.com/1000ongaku/100002#

(佐久間新)
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