8月21日
みんぱくでも一緒に踊ったYangjahさんとミュージシャンのJerry Gordonさんが主催する「屋上即興 Rooftop Improvisation」に参加。アメリカ村のど真ん中のビルの屋上からは,ムアッとする空気の向こうに月が見えていました。本間直樹さんが映像をYou Tubeに、写真家のJean-Yves Terreaultさんが写真をアップしてくれています。
写真家のJean-Yves Terreaultさんの写真
1枚目の写真を見ると,ゆったり踊っているように見えるんだけど,映像で見るとほんの一瞬です。写真家の視点,写真のおもしろさ。
http://www.terophoto.com/Recent-Projects/Rooftop-Improvisations-10-08/13471619_rWPfQ#980978508_t4SAV
JerryさんとアコーディオンのRyotaroさんとの即興。みんなとは初対面でした。
この日は,出演メンバーをグループに分けて,何通りかやりました。このセッションだけでも30分以上ありましたが,例のごとく本間さんが、ここぞという10分を切り取ってくれました。編集はしていないのです。
こちらは、最後のセッション。創作楽器のCharles-Eric Billardさんとお琴の今西玲子 さんと。最後の方で,JerryさんとYangjahさんも加わってきます。この日は,Won Jiksuさんも来ていました。彼とは,以前に京都文化博物館で伊藤愛子さんと3人でパフォーマンスをしたことがあります。この日のウォンさんの即興も最高でした。それと、映像にはないんですが,お客さんも即興で参加してくれました。後で聞くとくらげさんというダンサーで,クラゲダンスをふたりで熱演しました。
YangjahさんとJerryさんとは、次は9月19日に天神橋7丁目にある「アートセントー」でやります。
みんぱくでも一緒に踊ったYangjahさんとミュージシャンのJerry Gordonさんが主催する「屋上即興 Rooftop Improvisation」に参加。アメリカ村のど真ん中のビルの屋上からは,ムアッとする空気の向こうに月が見えていました。本間直樹さんが映像をYou Tubeに、写真家のJean-Yves Terreaultさんが写真をアップしてくれています。
写真家のJean-Yves Terreaultさんの写真
1枚目の写真を見ると,ゆったり踊っているように見えるんだけど,映像で見るとほんの一瞬です。写真家の視点,写真のおもしろさ。
http://www.terophoto.com/Recent-Projects/Rooftop-Improvisations-10-08/13471619_rWPfQ#980978508_t4SAV
JerryさんとアコーディオンのRyotaroさんとの即興。みんなとは初対面でした。
この日は,出演メンバーをグループに分けて,何通りかやりました。このセッションだけでも30分以上ありましたが,例のごとく本間さんが、ここぞという10分を切り取ってくれました。編集はしていないのです。
こちらは、最後のセッション。創作楽器のCharles-Eric Billardさんとお琴の今西玲子 さんと。最後の方で,JerryさんとYangjahさんも加わってきます。この日は,Won Jiksuさんも来ていました。彼とは,以前に京都文化博物館で伊藤愛子さんと3人でパフォーマンスをしたことがあります。この日のウォンさんの即興も最高でした。それと、映像にはないんですが,お客さんも即興で参加してくれました。後で聞くとくらげさんというダンサーで,クラゲダンスをふたりで熱演しました。
YangjahさんとJerryさんとは、次は9月19日に天神橋7丁目にある「アートセントー」でやります。
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8月29日
大阪本町のインドネシアレストラン「チタチタ」でのインドネシア語のレッスンを終えて、船場アートカフェへ。8時間近くしゃべりっぱなしで頭と口のブレーキが緩んでいる。久しぶりにバリ舞踊の大西由希子さんと会う。最近思っているダンスのことをお互いにいろいろ話し,その後でからだを一緒に動かしてみた。10月に、大西さんは「石の花」という舞台を主催するんだけど,それについての相談を受ける。
来週は,蚊取り線香のケムリを使ってふたりでダンスの練習をすることにした。
・・・ ・・・
マルガサリが作曲を委嘱している三輪眞弘さんの本が出た。ガムランとダンスのための作品「愛の讃歌」についても書かれている。架空の民族音楽や宗教を生み出したり,演算を楽譜やダンス譜にしたりすることから、ダンスや音楽を作る三輪さん。コンピュータを駆使しながらも、からだにこだわる三輪さん。そして、ジャワの音楽やダンスをしながらも、そこに音楽やダンスの種を見つけて,風に乗せて別の土地で芽を出せないかと試みているマルガサリ。読むべし。なんと坂本龍一と中沢新一がでかでかと推薦文を書いている。

三輪眞弘音楽藝術 全思考 一九九八-二〇一〇
作者: 三輪眞弘
出版社/メーカー: アルテスパブリッシング
発売日: 2010/08/20
http://www.artespublishing.com/blog/2010/08/03-726
・・・ ・・・
マルガサリのメンバーで、僕の映像もいろいろ撮ってくれている本間直樹さんの本が出る。2010年9月2日発行と書いているので,出来たて前のアツアツ。本間さんの専門は哲学は哲学でも、リンショウテツガク。鷲田清一さんのこんな文章で本は始まっている。
終わりなき途上で ー 臨床哲学という試み
「倫理学」講座という看板を「臨床哲学」教室へと書き換えて、もう十年以上になる。そのときすぐにでも「臨床哲学宣言」なるものを世に問うべきであったかもしれない。が、「臨床哲学」としての一歩を踏みだすときに、わたしたちに共通に見えていたのは,たぶん、大学という場所におけるこれまでの哲学研究・哲学教育のあり方への疑問,というより半煮えの苛立だけであった。
(つづく)
ドキュメント
臨床哲学
鷲田清一 監修
本間直樹・中岡成文 編
大阪大学出版
・・・ ・・・
I-Picnicを一緒にやっている作曲家の野村誠さんが、「プールの音楽会」というコンサートを愛知トリエンナーレでやったみたい。「湯気のダンス」、「水のダンス」、「ケムリのダンス」をやっている僕は、もちろん気になるわけです。この音楽は,きっとダンスでもあったのだと想像されます。野村さんとは、9月に我が家の付近で即興パフォーマンスと撮影を行うことになりそうです。
野村誠さんのブログ
http://d.hatena.ne.jp/makotonomura/20100828#p1
ニュースにもなっています
http://www.asahi.com/national/update/0829/NGY201008290016.html
・・・ ・・・
いろいろ情報でした。どこかでつながっているようなニュース。
大阪本町のインドネシアレストラン「チタチタ」でのインドネシア語のレッスンを終えて、船場アートカフェへ。8時間近くしゃべりっぱなしで頭と口のブレーキが緩んでいる。久しぶりにバリ舞踊の大西由希子さんと会う。最近思っているダンスのことをお互いにいろいろ話し,その後でからだを一緒に動かしてみた。10月に、大西さんは「石の花」という舞台を主催するんだけど,それについての相談を受ける。
来週は,蚊取り線香のケムリを使ってふたりでダンスの練習をすることにした。
・・・ ・・・
マルガサリが作曲を委嘱している三輪眞弘さんの本が出た。ガムランとダンスのための作品「愛の讃歌」についても書かれている。架空の民族音楽や宗教を生み出したり,演算を楽譜やダンス譜にしたりすることから、ダンスや音楽を作る三輪さん。コンピュータを駆使しながらも、からだにこだわる三輪さん。そして、ジャワの音楽やダンスをしながらも、そこに音楽やダンスの種を見つけて,風に乗せて別の土地で芽を出せないかと試みているマルガサリ。読むべし。なんと坂本龍一と中沢新一がでかでかと推薦文を書いている。

三輪眞弘音楽藝術 全思考 一九九八-二〇一〇
作者: 三輪眞弘
出版社/メーカー: アルテスパブリッシング
発売日: 2010/08/20
http://www.artespublishing.com/blog/2010/08/03-726
・・・ ・・・
マルガサリのメンバーで、僕の映像もいろいろ撮ってくれている本間直樹さんの本が出る。2010年9月2日発行と書いているので,出来たて前のアツアツ。本間さんの専門は哲学は哲学でも、リンショウテツガク。鷲田清一さんのこんな文章で本は始まっている。
終わりなき途上で ー 臨床哲学という試み
「倫理学」講座という看板を「臨床哲学」教室へと書き換えて、もう十年以上になる。そのときすぐにでも「臨床哲学宣言」なるものを世に問うべきであったかもしれない。が、「臨床哲学」としての一歩を踏みだすときに、わたしたちに共通に見えていたのは,たぶん、大学という場所におけるこれまでの哲学研究・哲学教育のあり方への疑問,というより半煮えの苛立だけであった。
(つづく)
ドキュメント
臨床哲学
鷲田清一 監修
本間直樹・中岡成文 編
大阪大学出版
・・・ ・・・
I-Picnicを一緒にやっている作曲家の野村誠さんが、「プールの音楽会」というコンサートを愛知トリエンナーレでやったみたい。「湯気のダンス」、「水のダンス」、「ケムリのダンス」をやっている僕は、もちろん気になるわけです。この音楽は,きっとダンスでもあったのだと想像されます。野村さんとは、9月に我が家の付近で即興パフォーマンスと撮影を行うことになりそうです。
野村誠さんのブログ
http://d.hatena.ne.jp/makotonomura/20100828#p1
ニュースにもなっています
http://www.asahi.com/national/update/0829/NGY201008290016.html
・・・ ・・・
いろいろ情報でした。どこかでつながっているようなニュース。
(佐久間新)
7月27日から31日まで,ジョグジャカルタの障がいのある人の学校SLB3でワークショップを行い,8月1日に、インドネシア芸術大学で行われた創造音楽祭2010にゲスト出演しました。また、31日夜に行われた展覧会のオープニングイベントでは,犬飼美也妃さん、池上純子さん、川本哲慎さんの作品とともに即興ダンスをしました。途中で観客が踊り出すという場面もありました。その時のことは、下記の日記に書いています。撮影は,同行していろいろ記録をしてくれた大阪大学グループダイナミズムの諏訪晃一さんです。
http://margasari01.blog63.fc2.com/blog-date-20100805.html
諏訪さんから写真が送られてきましたので,いくつかを紹介します。このブログが、もう少し簡単に写真のアップが出来たらいいんだけどなあ・・・。
7月29日 ワークショップ2日目。SLB3にて。

7月31日 展覧会オープニング即興ダンス。ISI Pasca Sarjana中庭にて。



8月1日 創造音楽祭2010ゲスト出演。ISI Pasca Sarjanaホールにて。



最後に僕がしている、口に手を寄せて前に送る動作は,インドネシアの手話で「Terima kasih!(ありがとう!)」です。
http://margasari01.blog63.fc2.com/blog-date-20100805.html
諏訪さんから写真が送られてきましたので,いくつかを紹介します。このブログが、もう少し簡単に写真のアップが出来たらいいんだけどなあ・・・。
7月29日 ワークショップ2日目。SLB3にて。

7月31日 展覧会オープニング即興ダンス。ISI Pasca Sarjana中庭にて。



8月1日 創造音楽祭2010ゲスト出演。ISI Pasca Sarjanaホールにて。



最後に僕がしている、口に手を寄せて前に送る動作は,インドネシアの手話で「Terima kasih!(ありがとう!)」です。
(佐久間新)
「からだトーク/ケムに舞う」の映像紹介
2010年7月8日に,大阪大学コミュニケーションデザインセンターの主催でワークショップをしました。蚊取り線香,お香,5キロのドライアイスでダンスをしました。映像は,ワークショップの一部分を無編集で切り取ったものです。撮影は、本間直樹さん。かなり地味です。ほとんど何も起こらないように見えて、いろんなことが起こっていきます。ケムリや湯気になりたいなあ。
Dancin'cense
真ん中辺りからだんだんとケムリダンスになっていきます。難しいですけど・・・。
Smoke on the ice
途中で蚊取り線香を腕輪にして踊るんですが,これはみんなでやったらおもしろいかも?
Dry Dance Ice
ドライアイスの湯気の質感と匂いがなんともいいのです。
2010年7月8日に,大阪大学コミュニケーションデザインセンターの主催でワークショップをしました。蚊取り線香,お香,5キロのドライアイスでダンスをしました。映像は,ワークショップの一部分を無編集で切り取ったものです。撮影は、本間直樹さん。かなり地味です。ほとんど何も起こらないように見えて、いろんなことが起こっていきます。ケムリや湯気になりたいなあ。
Dancin'cense
真ん中辺りからだんだんとケムリダンスになっていきます。難しいですけど・・・。
Smoke on the ice
途中で蚊取り線香を腕輪にして踊るんですが,これはみんなでやったらおもしろいかも?
Dry Dance Ice
ドライアイスの湯気の質感と匂いがなんともいいのです。
(佐久間新)
8月11日
大阪大学コミュニケーションデザインセンターの本間さんの新車アルファロメオで、奈良養護学校へ向かった。体育館へ入ってくと,たんぽぽの家のスタッフがほぼ全員そろっていた。中央には,鳥の劇場の中島さんとおぼしき人が腰に手をおいて,細身のからだに白いシャツを来て、眼鏡の奥に微笑みをたたえて立っていた。どうやら、5人ほどのグループに分かれて,喫茶店の小芝居をしているようだった。木曜日のガムランワークショップに参加している小松さんが、寝転んで熱演しているところだった。後で聞くと,「喫茶すべる」という店で,常連以外はすべって転んでしまう店なのだと言う。なんとそそる設定か。
喫茶店の小芝居に続いては,泥棒学校という加古里子さんの絵本の一部をグループごとに演じるというワーク。たんぽぽのスタッフは,自らも歌を歌ったり,芝居をしたり,美術をしたりという多才な人が多い。その一癖も二癖もある面々が、ちょっと斜に構えたり、混ぜ返したりしながらも,中島さんの言うことを聞いて、エンジョイしていた。集団でなにかを作り出す喜びなのかな。自分を見つめ直すダンスのワークショップとは違う雰囲気だった。犬走りの上の窓は大きく開かれ,黒いカーテンが気持ち良さそうに舞っていた。みんなで、中島さんのお土産の鳥取のスイカを食べた。
昼休憩を挟んで、5時間近いワークショップを終えて,たんぽぽの家へ戻った。2階のミーティングルームでホットコーヒーをいただく。メンバーは,たんぽぽの家の播磨さん,森下さん、井尻さん,北田さん、鳥の劇場の中島さん、斉藤さん,村上さん,演劇人の森永さん,そして、本間さんと僕。「言語から身振りへ」研究会が主催して,演劇のワークショップを行い,そしてそれについて振り返るというのが、今日の趣旨。
この日のワークショップには、いくつかの明確な意図があった。見えないエネルギーのやりとり、キャラクターを演じることによって普段と違った生き生きとした存在になる,からだを通して人に読ませる表現にチャレンジする,あるいはその表現を読むことにチャレンジする、などなど。その意図通り,ワークショップの場は、生き生きとした場になった。しかし、研究会が目指すことは、その先のことである。プロのアーティストが参加する限定されたワークショップをより多く人に伝えることができるのかどうか,一見ケアと関係の無いように思えるアートが実はケアと深く結びついているんじゃないかということを探る,などである。
夜の高速道路でアルファロメオを運転させてもらった。セミオートマの癖を探りながら,本間さんといろいろと話した。中島さんは、フィクションが作った集中の共有を観客に見せるのが演劇であり,そのフィクションや物語を作るには,人のからだを読ませたり、読んだりするのを前提とする意味や言葉の共有が必要であると。では、ダンスはどうなのかと。僕も,目に見えにくいものを観客と共有することは、ダンスにおいて大切なことだと思う。それを共有するためには,ダンサーの自然なからだの動き、あるいは感覚が必要となる。特に、重力やからだの構造に即したそうでしかありようのない動き。ここから外れて行くと,見る方はついて行くのが困難になって行く。ダンサーが勝手に動いて行く感じ。表現者と観客が持っているなんらかの共有をよりどころにしているのは、共通する部分である。また逆に言えば,意味や言葉の芸術と動きや感覚の芸術といった違い。ダンスには意味や意図が不明瞭なことも含まれる。時には無意識やトランスも含まれる。簡単に断ずることは出来ないけれど,僕が湯気と踊ったり,言葉が通じにくい人とダンスすることに喜びを感じるのは,そんなことが関係しているのかもしれない。車は渋滞を抜けて,本間さんのマンションに到着した。
8月12日
明け方、猛烈な風と雨で目が覚めた。強烈なシャワーに,家も森も田んぼも洗われるようだった。警報が出たので,いろいろと予定が変わった。明日会う予定だった砂連尾さんに電話すると、今日でも会えるというので、豊中の丘の見える喫茶店で会った。砂連尾さんは、舞台で大掛かりなセットや照明の中で作品発表をすることに違和感を感じているようだ。それで、僕がやっている炊飯器の湯気でダンスしたりするのに興味が湧いているとのこと。僕が,どうしてそんなことをするようになったのかを、考えながらゆっくりとしゃべった。自分自身も、整理されたり,発見したりすることがあった。
砂連尾さんは、現在伊丹のアイホールでダンスの制作をしているとのこと。そこに参加している人に,一度ワークショップをして欲しい,という依頼だった。それから、その後も、なにか一緒にやりたいね,という話。あせらず、何度も会って話をしたり,からだを動かしたりしてすすめたいなあ、と。
大阪大学コミュニケーションデザインセンターの本間さんの新車アルファロメオで、奈良養護学校へ向かった。体育館へ入ってくと,たんぽぽの家のスタッフがほぼ全員そろっていた。中央には,鳥の劇場の中島さんとおぼしき人が腰に手をおいて,細身のからだに白いシャツを来て、眼鏡の奥に微笑みをたたえて立っていた。どうやら、5人ほどのグループに分かれて,喫茶店の小芝居をしているようだった。木曜日のガムランワークショップに参加している小松さんが、寝転んで熱演しているところだった。後で聞くと,「喫茶すべる」という店で,常連以外はすべって転んでしまう店なのだと言う。なんとそそる設定か。
喫茶店の小芝居に続いては,泥棒学校という加古里子さんの絵本の一部をグループごとに演じるというワーク。たんぽぽのスタッフは,自らも歌を歌ったり,芝居をしたり,美術をしたりという多才な人が多い。その一癖も二癖もある面々が、ちょっと斜に構えたり、混ぜ返したりしながらも,中島さんの言うことを聞いて、エンジョイしていた。集団でなにかを作り出す喜びなのかな。自分を見つめ直すダンスのワークショップとは違う雰囲気だった。犬走りの上の窓は大きく開かれ,黒いカーテンが気持ち良さそうに舞っていた。みんなで、中島さんのお土産の鳥取のスイカを食べた。
昼休憩を挟んで、5時間近いワークショップを終えて,たんぽぽの家へ戻った。2階のミーティングルームでホットコーヒーをいただく。メンバーは,たんぽぽの家の播磨さん,森下さん、井尻さん,北田さん、鳥の劇場の中島さん、斉藤さん,村上さん,演劇人の森永さん,そして、本間さんと僕。「言語から身振りへ」研究会が主催して,演劇のワークショップを行い,そしてそれについて振り返るというのが、今日の趣旨。
この日のワークショップには、いくつかの明確な意図があった。見えないエネルギーのやりとり、キャラクターを演じることによって普段と違った生き生きとした存在になる,からだを通して人に読ませる表現にチャレンジする,あるいはその表現を読むことにチャレンジする、などなど。その意図通り,ワークショップの場は、生き生きとした場になった。しかし、研究会が目指すことは、その先のことである。プロのアーティストが参加する限定されたワークショップをより多く人に伝えることができるのかどうか,一見ケアと関係の無いように思えるアートが実はケアと深く結びついているんじゃないかということを探る,などである。
夜の高速道路でアルファロメオを運転させてもらった。セミオートマの癖を探りながら,本間さんといろいろと話した。中島さんは、フィクションが作った集中の共有を観客に見せるのが演劇であり,そのフィクションや物語を作るには,人のからだを読ませたり、読んだりするのを前提とする意味や言葉の共有が必要であると。では、ダンスはどうなのかと。僕も,目に見えにくいものを観客と共有することは、ダンスにおいて大切なことだと思う。それを共有するためには,ダンサーの自然なからだの動き、あるいは感覚が必要となる。特に、重力やからだの構造に即したそうでしかありようのない動き。ここから外れて行くと,見る方はついて行くのが困難になって行く。ダンサーが勝手に動いて行く感じ。表現者と観客が持っているなんらかの共有をよりどころにしているのは、共通する部分である。また逆に言えば,意味や言葉の芸術と動きや感覚の芸術といった違い。ダンスには意味や意図が不明瞭なことも含まれる。時には無意識やトランスも含まれる。簡単に断ずることは出来ないけれど,僕が湯気と踊ったり,言葉が通じにくい人とダンスすることに喜びを感じるのは,そんなことが関係しているのかもしれない。車は渋滞を抜けて,本間さんのマンションに到着した。
8月12日
明け方、猛烈な風と雨で目が覚めた。強烈なシャワーに,家も森も田んぼも洗われるようだった。警報が出たので,いろいろと予定が変わった。明日会う予定だった砂連尾さんに電話すると、今日でも会えるというので、豊中の丘の見える喫茶店で会った。砂連尾さんは、舞台で大掛かりなセットや照明の中で作品発表をすることに違和感を感じているようだ。それで、僕がやっている炊飯器の湯気でダンスしたりするのに興味が湧いているとのこと。僕が,どうしてそんなことをするようになったのかを、考えながらゆっくりとしゃべった。自分自身も、整理されたり,発見したりすることがあった。
砂連尾さんは、現在伊丹のアイホールでダンスの制作をしているとのこと。そこに参加している人に,一度ワークショップをして欲しい,という依頼だった。それから、その後も、なにか一緒にやりたいね,という話。あせらず、何度も会って話をしたり,からだを動かしたりしてすすめたいなあ、と。
15時半を過ぎると,いつもはヒグラシが鳴きはじめますが、今日は雨が降りそうなので鳴きません。夕立後,黒い雲から黄色い夕陽が差し込むと,1匹のヒグラシが待っていたかのようにカナカナカナカナカナと。すると次から次へと、大家さんが家の修復用に植えている檜の林で、その横の竹林で、カナカナカナが連鎖して行きます。響きを同調させていく何匹かの集団の音が消えかかると、別方向からすかさずカナカナカナが始まります。音は薄いヴェールになって,山から降り注いできます。
さて、公演の感想やイベントのご案内です。ああ、気づけば,この通信も100号です。末永くよろしくお願いします。
目次
・「創造音楽祭」に参加してきました。 2010年7月27日?8月1日 ジョグジャカルタ インドネシア芸術大学と特別支援学校
・「屋上即興」 2010年8月21日 大阪 アメリカ村 @afu、会ふ
・「1000人で音楽をする日。」に向けての集まり 2010年 8月22日 千里万博記念公園 ウドロッ・ウドロッ他
・「インドネシア芸術大学+マルガサリ ガムランコンサート」 2010年9月18日 河内長野ラブリーホール
ーコンテンツー
1件目
「創造音楽祭」
2006年ジャワ島中部地震を契機として生まれたGamelan Aidの現地カウンターパートナーであるForum 7が主催する子どものための音楽祭。音楽の可能性を広げ,アートを通じて社会を変えていこうという試み。日本から,ダンサー,音楽家,美術家,大学教員,学生が参加しました。ジョグジャカルタにある障がいのある人の学校でワークショップをし、その成果を、「創造音楽祭」で発表しました。
詳しくはブログにも書きました。
http://margasari01.blog63.fc2.com/blog-category-2.html
2件目
「屋上即興」Rooftop Improvisations
http://emptybody.exblog.jp/14843581/

Jerry Gordon と Yangjahによる共同企画イベント
アメリカ村のビルの屋上に建つ、青空の下の一軒家で
ミュージシャン、ダンサーが即興でパフォーマンスを繰り広げます。
日時:2010/08/21 土
open 7pm start 7:30pm
チケット:\1500 (1ドリンク付)
出演:
ダンス dance
佐久間新 Shin Sakuma、Yangjah
サウンド sound
Charles-Eric Billard、今西玲子 Reiko Imanishi、ryotaro、ウォン・ジクスWon jik Soo、Jerry Gordon
フード Food
はらはち食堂 Harahachi shokudo
場所:会ふ afu
http://a-fu.org/
〒542-0086
大阪府大阪市中央区西心斎橋1-8-9
商都ビル 屋上
アクセス:地下鉄心斎橋駅7番出口より、徒歩3分
地下鉄四ツ橋駅5番出口より、徒歩3分
3件目
「1000人で音楽する日。」
ホームページが立ち上がりました。
http://www.1000ongaku.com/
10月23日に行う「1000人で音楽をする日。」大演奏会に向けて、本番まで,毎月一度、集まりを企画しています。気持ちのいい千里万博公園で、のんびりピクニック気分で新しい音楽のかたちにトライしていきたいと思っています。次回8月22日のタイトルは、ピクニック「150人で音楽をする日」です。目標150人。みなさん、お誘い合わせの上、ぜひお越し下さい。ウドロウドロは、ひとつひとつのパートは簡単ですので,秋のコンサート当日だけにお越し下さっても、演奏に参加することは出来ます。しかし、練習に参加すれば、よりお楽しみいただけると思います。
まず、竹を使って簡単な楽器を作ります。そして、フィリピンの作曲家ホセ・マセダが作った数十人から1000人のための作品「UDLOT-UDLOT」を演奏します。さらに、小島剛さんのアイデアを元に、みんなで音を楽しみたいと思います。どなたでも参加できます。音楽やダンス経験は不問です。
日時:2010年8月22日 14:00?16:00
場所:民族学博物館特別展示館地階ピロティ (大阪 吹田 千里万博記念公園)
http://www.minpaku.ac.jp/museum/information/access.html
参加費は無料ですが、モノレールでお越しの方は,自然文化公園の入場券(250円)が必要です。
(このメールに返信いただければ,先着順で若干名様に自然文化公園入場券付のみんぱくの入場券をプレゼントします。)
主催:財団法人千里文化財団
企画・制作:「1000人で音楽をする日。」制作実行委員会
来月以降の集まりは、9月11日 10月11日です。場所と時間は同じです。
4件目
「インドネシア芸術大学+マルガサリ ガムランコンサート」
かわちながの世界民族音楽祭2010 プレコンサート
マルガサリは、ジャワの古典音楽や舞踊をベースとしながら,作曲家野村誠を迎えて制作した演奏家とパフォーマーが渾然となった楽舞劇「桃太郎」,現代音楽界の奇才三輪昌弘に委嘱した「愛の讃歌」、奈良のたんぽぽの家と共同して障がいある人の表現の可能性を追求する「さあ!トーマス」や「ドン・テ・シペシ」など、ラジカルな問題作品を次々と発表しています。
1998年のグループ創立以来,マルガサリはインドネシア芸術大学ジョグジャカルタ校と提携して,主に古典音楽の研鑽に励んでいます。1999年からは7年間に渡って夏期に2ヶ月程度教員を日本に招聘し、合宿を行いました。また、共同公演でも20人以上の教員と学生がマルガサリを訪れています。マルガサリからも現在に至るまで毎年のように10人近いのメンバーが2年以上の留学に出かけています。このような深い交流の中から,単なる古典音楽としてだけではない、ガムランの社会に息ずく音楽のありようのようなものが私たちの活動に大きな影響を与えています。今回,インドネシア芸術大学から教員と学生22名が来日し、共同公演を開催します。マルガサリの活動の源流をご覧になる絶好の機会です。みなさまのご来場をお待ちしています。
日時:2010年9月18日(土) 開演14:00(開場13:30)
場所:ラブリーホール (大阪 河内長野市)
http://www.lovelyhall.com
出演:インドネシア芸術大学、マルガサリ
チケット:大人 2,000円 学生 1,000円(全席自由席)
(但し,このメールに返信していただければ、大人料金が1割引になります。)
主催:マルガサリ、河内長野市ラブリーホール
お問い合わせ:ラブリーホール tel 0721-56-6100
夏です。開き直ってセミのシャワーを浴びましょう。
さて、公演の感想やイベントのご案内です。ああ、気づけば,この通信も100号です。末永くよろしくお願いします。
目次
・「創造音楽祭」に参加してきました。 2010年7月27日?8月1日 ジョグジャカルタ インドネシア芸術大学と特別支援学校
・「屋上即興」 2010年8月21日 大阪 アメリカ村 @afu、会ふ
・「1000人で音楽をする日。」に向けての集まり 2010年 8月22日 千里万博記念公園 ウドロッ・ウドロッ他
・「インドネシア芸術大学+マルガサリ ガムランコンサート」 2010年9月18日 河内長野ラブリーホール
ーコンテンツー
1件目
「創造音楽祭」
2006年ジャワ島中部地震を契機として生まれたGamelan Aidの現地カウンターパートナーであるForum 7が主催する子どものための音楽祭。音楽の可能性を広げ,アートを通じて社会を変えていこうという試み。日本から,ダンサー,音楽家,美術家,大学教員,学生が参加しました。ジョグジャカルタにある障がいのある人の学校でワークショップをし、その成果を、「創造音楽祭」で発表しました。
詳しくはブログにも書きました。
http://margasari01.blog63.fc2.com/blog-category-2.html
2件目
「屋上即興」Rooftop Improvisations
http://emptybody.exblog.jp/14843581/

Jerry Gordon と Yangjahによる共同企画イベント
アメリカ村のビルの屋上に建つ、青空の下の一軒家で
ミュージシャン、ダンサーが即興でパフォーマンスを繰り広げます。
日時:2010/08/21 土
open 7pm start 7:30pm
チケット:\1500 (1ドリンク付)
出演:
ダンス dance
佐久間新 Shin Sakuma、Yangjah
サウンド sound
Charles-Eric Billard、今西玲子 Reiko Imanishi、ryotaro、ウォン・ジクスWon jik Soo、Jerry Gordon
フード Food
はらはち食堂 Harahachi shokudo
場所:会ふ afu
http://a-fu.org/
〒542-0086
大阪府大阪市中央区西心斎橋1-8-9
商都ビル 屋上
アクセス:地下鉄心斎橋駅7番出口より、徒歩3分
地下鉄四ツ橋駅5番出口より、徒歩3分
3件目
「1000人で音楽する日。」
ホームページが立ち上がりました。
http://www.1000ongaku.com/
10月23日に行う「1000人で音楽をする日。」大演奏会に向けて、本番まで,毎月一度、集まりを企画しています。気持ちのいい千里万博公園で、のんびりピクニック気分で新しい音楽のかたちにトライしていきたいと思っています。次回8月22日のタイトルは、ピクニック「150人で音楽をする日」です。目標150人。みなさん、お誘い合わせの上、ぜひお越し下さい。ウドロウドロは、ひとつひとつのパートは簡単ですので,秋のコンサート当日だけにお越し下さっても、演奏に参加することは出来ます。しかし、練習に参加すれば、よりお楽しみいただけると思います。
まず、竹を使って簡単な楽器を作ります。そして、フィリピンの作曲家ホセ・マセダが作った数十人から1000人のための作品「UDLOT-UDLOT」を演奏します。さらに、小島剛さんのアイデアを元に、みんなで音を楽しみたいと思います。どなたでも参加できます。音楽やダンス経験は不問です。
日時:2010年8月22日 14:00?16:00
場所:民族学博物館特別展示館地階ピロティ (大阪 吹田 千里万博記念公園)
http://www.minpaku.ac.jp/museum/information/access.html
参加費は無料ですが、モノレールでお越しの方は,自然文化公園の入場券(250円)が必要です。
(このメールに返信いただければ,先着順で若干名様に自然文化公園入場券付のみんぱくの入場券をプレゼントします。)
主催:財団法人千里文化財団
企画・制作:「1000人で音楽をする日。」制作実行委員会
来月以降の集まりは、9月11日 10月11日です。場所と時間は同じです。
4件目
「インドネシア芸術大学+マルガサリ ガムランコンサート」
かわちながの世界民族音楽祭2010 プレコンサート
マルガサリは、ジャワの古典音楽や舞踊をベースとしながら,作曲家野村誠を迎えて制作した演奏家とパフォーマーが渾然となった楽舞劇「桃太郎」,現代音楽界の奇才三輪昌弘に委嘱した「愛の讃歌」、奈良のたんぽぽの家と共同して障がいある人の表現の可能性を追求する「さあ!トーマス」や「ドン・テ・シペシ」など、ラジカルな問題作品を次々と発表しています。
1998年のグループ創立以来,マルガサリはインドネシア芸術大学ジョグジャカルタ校と提携して,主に古典音楽の研鑽に励んでいます。1999年からは7年間に渡って夏期に2ヶ月程度教員を日本に招聘し、合宿を行いました。また、共同公演でも20人以上の教員と学生がマルガサリを訪れています。マルガサリからも現在に至るまで毎年のように10人近いのメンバーが2年以上の留学に出かけています。このような深い交流の中から,単なる古典音楽としてだけではない、ガムランの社会に息ずく音楽のありようのようなものが私たちの活動に大きな影響を与えています。今回,インドネシア芸術大学から教員と学生22名が来日し、共同公演を開催します。マルガサリの活動の源流をご覧になる絶好の機会です。みなさまのご来場をお待ちしています。
日時:2010年9月18日(土) 開演14:00(開場13:30)
場所:ラブリーホール (大阪 河内長野市)
http://www.lovelyhall.com
出演:インドネシア芸術大学、マルガサリ
チケット:大人 2,000円 学生 1,000円(全席自由席)
(但し,このメールに返信していただければ、大人料金が1割引になります。)
主催:マルガサリ、河内長野市ラブリーホール
お問い合わせ:ラブリーホール tel 0721-56-6100
夏です。開き直ってセミのシャワーを浴びましょう。
7月25日から8月3日
インドネシアのジョグジャカルタにあるSLB 3 (Sekolah Luar Biasa 特別支援学校)で4日間ワークショップを行った。日本から参加したのは,ダンスの僕,美術の池上純子さん、犬飼美也妃さん、川本哲慎さん、遅れて到着の音楽の中川真さん、阪大のグループダイナミクスの諏訪晃一さんと学生の秋山浩太さん。ジョグジャ側は,ISI Yogya(インドネシア芸術大学ジョグジャ校)が協力してくれた。27日に,ISIの学生とともに,SLB 3へ。校長先生と担当のカルラ先生が迎えてくれる。こちらのワークショップの意図を説明する。障がいある人の芸術の可能性と共同作業がしたい、ということ。
学校側は,聴覚障害の生徒10人を対象にしていた。事前に、ISIのジョハンさんを通じて、僕たちが知的障害の人たちと共同作業をしていることは伝えていたのだけど・・・。あらためて、いろんな障がいを持つ人とやってみたいと説明すると,ダウン症、視覚障害、下肢に障害のある5人も参加することになった。1日目は,とにかくまずは仲良くなることを目指して,ダンスで接近した。視覚障害の男子5名の中学生は、このメンバーでずっと一緒にからだでコミュニケーションをとって来たのだろう。5人がひとつの生き物のようだ。
3回のワークショップを通じて,ダンスの種,手話をヒントにしたダンスやコミュニケーション法をいろいろと開発した。美術のワークショップを通じて,コスチュームと舞台のバックグラウンドもできた。4日目の最終日に流れを考えた。ある程度の構成を取りながらも,その場その時に感じることを大切にする流れ。即興性をいかに残すかということに、いつも苦労するのだけど,ここが肝要だ。常に、感じながら動いたり,音を奏でること。なんとかかんとか、リハーサルが終了。
独立した部分としては,
ダウン症のインダと佐久間のダンス
聴覚障害男子5人と佐久間の群舞
美也妃さんと聴覚障害のリンダとの通じにくい手話のコミュニケーション
真さんと視覚障害のリサとの太鼓デュオ
下肢障害のリサのキーボードソロ
など。
それに、
手話を元にしたダンスを使った即興
昆布ダンス
波ダンス
といった全員のシーン。
31日夜
美術の3人が作ったインタレーション展のオープニング。王宮の南広場に近いISIの大学院キャンパスの中庭が会場だ。副学長の挨拶に先だって,なぜか僕もあいさつをすることに。芸術は、目に見えにくいけど、耳に聞こえにくいけど大切なものを表現している。障がいある人は、からだを通じて常にこのことに立ち向かっているので,彼らの表現はおもしろいのだ、ということを伝えた。
挨拶が終わって,蒸しトウモロコシ,バナナ,茹でピーナッツなどの軽食タイムになると,なんだかんだと人が増えてきた。2003年から長期留学中の金属造形の聖子さんやワヤン研究のゆうさんも見に来てくれた。美也妃さん、純子さんが自らのインスタレーションとのパフォーマンスをした。川本さんが篳篥で加わった。その後で,僕は即興のダンスをした。インスタレーションや木々や空や観客を感じてのダンス。ISIの学生の作品に絡んでると、柔らかな女性のシルエットが目に入った。飛び入りダンサーだ。しばらくするともうひとりの男性ダンサーが入ってきた。3人で空気を感じながら踊った。最後は、美也妃さんの作品の米粒を拾って,空に放り投げた。
1996年の夏に、ダルマブダヤがインドネシアツアーを行った。僕は,留学中で1年が経過したところだった。ジョグジャのプルナ・ブダヤ(文化センター)での公演中,真さんが舞台袖にいた僕に向かって,「踊れ!」と叫んだ。即興ダンスなんてしたことのなかったけれど僕は,ジーパン姿で思わず舞台の飛び出て,汗だくになって,身もだえた。すると、長髪の男性が飛び出てきたのだった。すきあらば、踊るのがジョグジャスピリッツか!
1日
創造音楽祭が始まった。ジョハンさんが企画しているフェスティバルで、楽器にとらわれずに生活用品なども取り入れながら、先生や芸術家がリーダーとなって小学生と新しい音楽を作る試み。今年が第2回。留学当時からの友人ちのさんと息子も見に来てくれた。SLB 3と僕たちはゲスト出演をした。小学生5団体の後に,20分ほどの公演をした。当日急に休んだ人もいたりで,少しドキッとした場面も会ったが,みんなのびのびと楽しんでくれたように思う。
公演後、弁当を食べながら、音楽療法のジョハンさん、芸術高校校長でダンスのスナルディさん、現代音楽の作曲家のアスモロさん,美術家でコミュニティアートのオンさんといったメンバーであれこれ話した。即興に対する日本とジャワでの捉え方の違い,インドネシアの芸術教育について,生活用品を音楽に使う必然性や疑問について,などなど有意義な話し合い。
翌日の早朝には帰国。いつもながらジェットコースターの旅。
今回ジョグジャで食べたもの一部ですが・・・
クイチャウ・ゴレン(焼ききしめん)@プジョクスマン舞踊団の近く中華Terang Mulyo(おばあさんがひとりで鍋を振り続けている)
イカと鳥のカレー風煮物、揚げなすびなど(パダン料理)@プジョクスマン舞踊団の近くパダン料理Duta Minang(ちょっと高いがジョグジャでは本格的な部類)
ソト・サピ(牛肉のさっぱりスープとご飯)@パタン・プルハン通りのパ・マルト(有名店の本店 安くて手堅くおいしい)
カニのメダンソース、茹で鳥、アスパラとコーンのスープ、フヨウハイ、カイランの炒めなど@メリアホテル近くの中華レザット(行きつけの名店 最近は紹興酒が飲める!みたい)
ナシ・グドゥ(ジョグジャ名物ジャックフルーツの煮物)@クラトン近くのウィジラン通り(お気に入りのユ・ジュンはご飯売り切れだった、残念!)
ペンネのパスタ、本格ピザ@ティルト・ディプラン通りK'Meal(フランス人コックがいた ジョグジャではあり得ない水準!)
ビーフン・ゴレン(焼きビーフン)@ティルト・ディプラン通りクダイ・クブン(味はまあまあ。美術の情報収集のついでに。テアトル・ガラシのダンサーと偶然出会う。)
グラメ・バカール(淡水魚の照り焼き風)@IKIP PGRI近くのシーフードレストラン(池の上の水上レストラン)
などなど、おいしくいただきました。今回は,早朝に家を出ると,夜中まで帰れませんでした。ほんとは家庭料理が一番なんですが・・・。
そうそう、秋には、ISI Yogyaとの共同コンサートが9月18日に河内長野のラブリーホールで,Kratonとの共演が10月10日に立命館大学であります。その打ち合わせも行いました。また、お知らせいたします。
インドネシアのジョグジャカルタにあるSLB 3 (Sekolah Luar Biasa 特別支援学校)で4日間ワークショップを行った。日本から参加したのは,ダンスの僕,美術の池上純子さん、犬飼美也妃さん、川本哲慎さん、遅れて到着の音楽の中川真さん、阪大のグループダイナミクスの諏訪晃一さんと学生の秋山浩太さん。ジョグジャ側は,ISI Yogya(インドネシア芸術大学ジョグジャ校)が協力してくれた。27日に,ISIの学生とともに,SLB 3へ。校長先生と担当のカルラ先生が迎えてくれる。こちらのワークショップの意図を説明する。障がいある人の芸術の可能性と共同作業がしたい、ということ。
学校側は,聴覚障害の生徒10人を対象にしていた。事前に、ISIのジョハンさんを通じて、僕たちが知的障害の人たちと共同作業をしていることは伝えていたのだけど・・・。あらためて、いろんな障がいを持つ人とやってみたいと説明すると,ダウン症、視覚障害、下肢に障害のある5人も参加することになった。1日目は,とにかくまずは仲良くなることを目指して,ダンスで接近した。視覚障害の男子5名の中学生は、このメンバーでずっと一緒にからだでコミュニケーションをとって来たのだろう。5人がひとつの生き物のようだ。
3回のワークショップを通じて,ダンスの種,手話をヒントにしたダンスやコミュニケーション法をいろいろと開発した。美術のワークショップを通じて,コスチュームと舞台のバックグラウンドもできた。4日目の最終日に流れを考えた。ある程度の構成を取りながらも,その場その時に感じることを大切にする流れ。即興性をいかに残すかということに、いつも苦労するのだけど,ここが肝要だ。常に、感じながら動いたり,音を奏でること。なんとかかんとか、リハーサルが終了。
独立した部分としては,
ダウン症のインダと佐久間のダンス
聴覚障害男子5人と佐久間の群舞
美也妃さんと聴覚障害のリンダとの通じにくい手話のコミュニケーション
真さんと視覚障害のリサとの太鼓デュオ
下肢障害のリサのキーボードソロ
など。
それに、
手話を元にしたダンスを使った即興
昆布ダンス
波ダンス
といった全員のシーン。
31日夜
美術の3人が作ったインタレーション展のオープニング。王宮の南広場に近いISIの大学院キャンパスの中庭が会場だ。副学長の挨拶に先だって,なぜか僕もあいさつをすることに。芸術は、目に見えにくいけど、耳に聞こえにくいけど大切なものを表現している。障がいある人は、からだを通じて常にこのことに立ち向かっているので,彼らの表現はおもしろいのだ、ということを伝えた。
挨拶が終わって,蒸しトウモロコシ,バナナ,茹でピーナッツなどの軽食タイムになると,なんだかんだと人が増えてきた。2003年から長期留学中の金属造形の聖子さんやワヤン研究のゆうさんも見に来てくれた。美也妃さん、純子さんが自らのインスタレーションとのパフォーマンスをした。川本さんが篳篥で加わった。その後で,僕は即興のダンスをした。インスタレーションや木々や空や観客を感じてのダンス。ISIの学生の作品に絡んでると、柔らかな女性のシルエットが目に入った。飛び入りダンサーだ。しばらくするともうひとりの男性ダンサーが入ってきた。3人で空気を感じながら踊った。最後は、美也妃さんの作品の米粒を拾って,空に放り投げた。
1996年の夏に、ダルマブダヤがインドネシアツアーを行った。僕は,留学中で1年が経過したところだった。ジョグジャのプルナ・ブダヤ(文化センター)での公演中,真さんが舞台袖にいた僕に向かって,「踊れ!」と叫んだ。即興ダンスなんてしたことのなかったけれど僕は,ジーパン姿で思わず舞台の飛び出て,汗だくになって,身もだえた。すると、長髪の男性が飛び出てきたのだった。すきあらば、踊るのがジョグジャスピリッツか!
1日
創造音楽祭が始まった。ジョハンさんが企画しているフェスティバルで、楽器にとらわれずに生活用品なども取り入れながら、先生や芸術家がリーダーとなって小学生と新しい音楽を作る試み。今年が第2回。留学当時からの友人ちのさんと息子も見に来てくれた。SLB 3と僕たちはゲスト出演をした。小学生5団体の後に,20分ほどの公演をした。当日急に休んだ人もいたりで,少しドキッとした場面も会ったが,みんなのびのびと楽しんでくれたように思う。
公演後、弁当を食べながら、音楽療法のジョハンさん、芸術高校校長でダンスのスナルディさん、現代音楽の作曲家のアスモロさん,美術家でコミュニティアートのオンさんといったメンバーであれこれ話した。即興に対する日本とジャワでの捉え方の違い,インドネシアの芸術教育について,生活用品を音楽に使う必然性や疑問について,などなど有意義な話し合い。
翌日の早朝には帰国。いつもながらジェットコースターの旅。
今回ジョグジャで食べたもの一部ですが・・・
クイチャウ・ゴレン(焼ききしめん)@プジョクスマン舞踊団の近く中華Terang Mulyo(おばあさんがひとりで鍋を振り続けている)
イカと鳥のカレー風煮物、揚げなすびなど(パダン料理)@プジョクスマン舞踊団の近くパダン料理Duta Minang(ちょっと高いがジョグジャでは本格的な部類)
ソト・サピ(牛肉のさっぱりスープとご飯)@パタン・プルハン通りのパ・マルト(有名店の本店 安くて手堅くおいしい)
カニのメダンソース、茹で鳥、アスパラとコーンのスープ、フヨウハイ、カイランの炒めなど@メリアホテル近くの中華レザット(行きつけの名店 最近は紹興酒が飲める!みたい)
ナシ・グドゥ(ジョグジャ名物ジャックフルーツの煮物)@クラトン近くのウィジラン通り(お気に入りのユ・ジュンはご飯売り切れだった、残念!)
ペンネのパスタ、本格ピザ@ティルト・ディプラン通りK'Meal(フランス人コックがいた ジョグジャではあり得ない水準!)
ビーフン・ゴレン(焼きビーフン)@ティルト・ディプラン通りクダイ・クブン(味はまあまあ。美術の情報収集のついでに。テアトル・ガラシのダンサーと偶然出会う。)
グラメ・バカール(淡水魚の照り焼き風)@IKIP PGRI近くのシーフードレストラン(池の上の水上レストラン)
などなど、おいしくいただきました。今回は,早朝に家を出ると,夜中まで帰れませんでした。ほんとは家庭料理が一番なんですが・・・。
そうそう、秋には、ISI Yogyaとの共同コンサートが9月18日に河内長野のラブリーホールで,Kratonとの共演が10月10日に立命館大学であります。その打ち合わせも行いました。また、お知らせいたします。
(佐久間新)
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