1.いまなぜ桃太郎なのか??世界各地にみられるヒーロー
インドネシア・ジャワに行くと、古代インドの有名な叙事詩『ラーマーヤナ』のガムラン舞踊劇を観ることができます。もともとの話は長大なもので、上演も幾晩もかけてなされますが、大筋としては、ラーマ王子が、ラクササ(大鬼)に囚われているシータ姫を救い出すという冒険の物語です。日本各地に伝わる民話『桃太郎』のなかには、宝物とともに姫を救出するというパターンも多く、よく似ていています。さらに、西洋に目を向けると、例えばモーツァルトの歌劇『魔笛』にもこれに通じるものを見つけることができます。タミーノ(男)がパミーナ(女)を救出するために受ける試練の数々は、ラーマをも上回るけれど、物語の骨格はまったく同じです。
インドネシア・ジャワに行くと、古代インドの有名な叙事詩『ラーマーヤナ』のガムラン舞踊劇を観ることができます。もともとの話は長大なもので、上演も幾晩もかけてなされますが、大筋としては、ラーマ王子が、ラクササ(大鬼)に囚われているシータ姫を救い出すという冒険の物語です。日本各地に伝わる民話『桃太郎』のなかには、宝物とともに姫を救出するというパターンも多く、よく似ていています。さらに、西洋に目を向けると、例えばモーツァルトの歌劇『魔笛』にもこれに通じるものを見つけることができます。タミーノ(男)がパミーナ(女)を救出するために受ける試練の数々は、ラーマをも上回るけれど、物語の骨格はまったく同じです。